走りの質はもちろん、安全性を大きく左右する「タイヤ」。そのメンテナンス方法や寿命の見極め方など、知っているようで知らないポイントは意外と多い。そんなタイヤのあれこれを現場を知り尽くしたプロに聞いてみた。
レポート:丸山淳大

Q7.タイヤ空気圧は規定から外れても大丈夫?

A. 10%ぐらいの増減であれば許容範囲です

高速走行が頻繁だったり、タンデムや大荷物を積載して走るケースが多い場合には空気圧を少し高めに。一方、サーキットやワインディング走行では空気圧をやや低めに設定することもあるが、SP忠男 浅草店ではあくまで純正指定空気圧の上下10%以内に収めておくことを推奨している。指定空気圧は車種ごとに設定されており、車体のコーションラベルに明記されている。

画像: ホンダ「CL500」のコーションラベル。

ホンダ「CL500」のコーションラベル。


Q8.タイヤ空気圧はどのぐらいのサイクルで確認すれば良い?

画像: Q8.タイヤ空気圧はどのぐらいのサイクルで確認すれば良い?

A. 乗っても乗らなくても月1回を目安にしてください。

タイヤの空気は自然に抜けるので定期的な補充が必要だ。SP忠男 浅草店では月1回以上のエアチェックを推奨している。道具を持っていない場合、ガソリンスタンドで空気を補充することになるが、4輪用エアチャックではバイクに合わないことも。

その場合エアバルブの角度を変えるエクステンションの利用や横出しタイプのエアバルブへの変更もおすすめだ。また、エアゲージは徐々に狂いが生じることもあるので、市販品やガソリンスタンドのエアゲージが100%正確ではない可能性もある。同店では年一回エアゲージの校正を行っており、正確性を確保。同店でタイヤ交換直後に自身のエアゲージを使えばどのぐらいの差があるか相対比較できる。


Q9.ホイールバランスのウエイトが剥がれたけど貼り直したほうが良い?

画像: Q9.ホイールバランスのウエイトが剥がれたけど貼り直したほうが良い?

A.再度バランス調整がおすすめです。

ホイールとタイヤの重量バランスを整えて、スムーズに回転させるために欠かせない「ホイールバランス」。両面テープで貼るタイプのバランスウエイトはごく稀に剥がれることがあり、そのままでも特に問題ないように思える。

しかし、低速域は良くても高速域で車体やハンドルの“振れ”を引き起こすこともあるので、バランスの再調整を依頼した方が良い。SP忠男 浅草店では、バランスが大きく狂っている場合でもタイヤの最も軽い部分とホイールの最も重い部分を合わせるように微調整して、なるべくウエイトが50g以内に収まるようにしているそうだ。アルミ鍛造やマグネシウムなどの社外軽量ホイールは精度も良く、バランスも合いやすい。


Q10.液体のパンク予防剤を使っても良い?

A. 実際にお客様におすすめしています

あらかじめ空気と一緒にタイヤの中に入れておき、異物が刺さった際に瞬時に隙間を埋めてエア漏れを防ぐパンク予防剤。SP忠男 浅草店でもユーザーに勧めており、実際にパンクによるエア漏れを防ぎ、救われた例が多数あるそうだ。

ただし、液体パンク予防剤は長期間入れた状態だとホイールが錆びる要因となりえるため、だいたい一年程度のサイクルでタイヤ交換を繰り返すユーザーに限って使用するのが望ましいようだ。


Q11.タイヤと同時にエアバルブを交換したほうが良い?

画像: Q11.タイヤと同時にエアバルブを交換したほうが良い?

A. ゴム製エアバルブは必ずタイヤと同時交換しています。

空気を保持すると同時に空気の入れ口として機能する「エアバルブ」。ゴム製タイプは経年劣化でひび割れし、エア漏れの要因となるのでタイヤと同時交換が推奨される。SP忠男 浅草店ではタイヤ交換時に無償で新品交換している。

また、金属タイプはエア漏れがない限り再使用している。ストレートタイプよりL字タイプの方が空気を補充しやすいが、中型以上のバイクにゴム製L字バルブを装着すると高速走行時の遠心力でゴムがちぎれることもがある。どうしてもL字にしたい場合は金属製の横出しタイプに交換すればOK。

画像: 耐久性や見た目に優れる金属製バルブは近年浸透してきている。横出しなのでエアチェックにも便利だ。ゴム製バルブから交換することができる。

耐久性や見た目に優れる金属製バルブは近年浸透してきている。横出しなのでエアチェックにも便利だ。ゴム製バルブから交換することができる。


Q12.タイヤの右側の方が先に減るのはなぜ?

画像: Q12.タイヤの右側の方が先に減るのはなぜ?

A.道路がかまぼこ型になっているのが要因だと思われます。

道路は水はけを良くするために中央部が高く、端に行くにつれて低くなっており、その断面はかまぼこ型となっている。そのため、バイクのタイヤは右側が先に減る傾向があるのだ。特に道路の端のほうを走る小排気量車はその傾向が顕著で、道路の中央部を走ることが多いツーリングバイクでは、左右均等に近く減っていることが多いそうだ。


Q.13タイヤのお手入れ方法を教えて下さい

A. やはり空気圧の定期点検が重要です

SP忠男 浅草店のユーザーの中でも空気圧をこまめに点検し、急発進や急制動をあまりしないバイク便ライダーのタイヤはきれいに摩耗し、結果的にライフが長い傾向があるそうだ。つまり、定期的な空気圧点検と乗り方によりタイヤのライフは変わってくる。

タイヤの汚れが気になるときは、洗車と同時に中性洗剤で洗う。酸性やアルカリ性の強い洗剤の使用はNGだ。また、タイヤの溝にはまった小石などは取り除いておく。艶出し保護を行うタイヤワックスは飛び散ってトレッド面に付着すると滑って危険なので使用はNGだ。


Q.14タイヤの使用期限を教えて

A. 新品未使用タイヤで製造から10年と言われています

タイヤは製造から徐々に劣化が進んでいく。直射日光の当たらない極端な温度変化のない場所で保管した場合、新品タイヤなら製造から10年。車体装着して使用している場合は5年が使用期限の目安となるそうだ。

タイヤ単体を室内で保管する際、フローリング床に直接置くと染みになるので注意したい。また、冬期などバイクに長期乗らないときは、タイヤの変形を防ぐためにスタンドやジャッキなどで前後ホイールを浮かせた状態にしておくと良い。

画像: Q.14タイヤの使用期限を教えて

Q.15タイヤはリアの方が先に減るの?

A.最近のバイクはそうとも限らないこともあります

タイヤは駆動輪であるリアの方が先に減る傾向があり、スクーターなどではリアタイヤ2回に対し、フロントタイヤが1回のサイクルで交換タイミングとなるケースが多い。しかし、現行のBMWの一部など、フロントタイヤが先に減る機種もあるそうだ。また、現行モデルは前後のタイヤの摩耗差がそれほど大きくない機種も多く、それだけフロント依存のバイクが増えているとも考えられる。

タイヤの疑問・質問15連発! 写真

レポート:丸山淳大

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