写真:森 浩輔、オートバイ編集部
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検証3. バッテリーの持ちは?

やはり気になるのがバッテリーの持ちだろう。結果からお伝えすると、ライディングモードはスタンダードで、身長181cm体重86kgの筆者が、満充電から0%になるまでの航続距離は約45kmだった。筆者の自宅から会社までの距離は約8km、ギリギリ3往復分といったところだ。
0%ギリギリまで走ることはないため、2往復目で充電するのが現実的なラインだろう。これが片道15km、20kmになると1往復で充電は必須、スポーツモードなどを多用するとさらに電池残量は減っていく。
ライダーの体重や積載する荷物の重量によって航続距離に多少増減はあるだろうが、1個10kgのバッテリーを2個自宅の充電器まで運ぶ手間を考えると、バッテリー容量にはもう少し余裕が欲しいのがホンネだ。
ホンダ「CUVe:」ここがGOOD!

個人的に好印象だったのは充電の手軽さ。バッテリーを車体から引き抜いたら、AC電源に繋いだ充電器に差し込むだけで充電が始まる。残量は充電器側のランプから確認できるので視認性も高い。
ホンダ「CUVe:」ここが惜しい!

1個10kgのバッテリーは両手で抱えるにも重く、2個同時となると人によっては往復輸送が必要になるだろう。耐久性の理由もあるだろうが、もう少し軽量化してくれるとありがたい。

2個のバッテリーは1個ずつ消耗していくのではなく、2個同時に減っていくので満充電には2個同時の充電が必須。ゼロからの満充電には約6時間を要する。
総評:ホンダ「CUV e:」はコミューターとして使えるのか?

走りと装備は文句なし。バッテリー技術の向上に期待!
1週間通勤で使用して感じた「CUV e:」の最大の魅力は、EVならではの静粛性と扱いやすい走行性能にある。発進から50km/hまではスムーズに伸び、スタンダードモードでも市街地や流れの速い幹線道路で不満を感じる場面は少なかった。
また、スポーツモードを使えばさらに力強い加速も得られ、原付二種クラスとしては必要十分な動力性能を備えている。加えて走行音が極めて小さいため、早朝や夜間の住宅街でも気兼ねなく走れる点は日常の足として大きなメリットだ。また、スマホ連携によるナビ表示やインカムの併用による通話、音楽再生といった機能は非常に有用で、通勤時間を快適にしてくれる装備だった。
価格面も、都内在住であれば補助金により同クラスのスクーターが購入できる価格にとどまっており、さらにオイル交換の必要がないため、ランニングコストも安い点も見逃せない。価格面も十分導入できる範囲だと言えよう。
一方で、バッテリーの重量や冬場の性能低下、シート下収納の少なさなど、使い方によっては気になる点もあった。特にバッテリーは1個約10kgと重く、充電のたびに持ち運ぶ負担は無視できない。航続距離も実用域で45km前後と、もう少し欲しいのが正直なところだ。
とはいえ往復20km程度の距離での使用ならば2日に1回充電すればOK。近隣にガソリンスタンドがない人にはメリットも大きいだろう。使用条件と充電環境さえ整えば、実用に足る製品なのは間違いない。賢く導入して日常の頼れる相棒にしよう。
ホンダ「CUV e:」主なスペック・製造国・価格
| 全長×全幅×全高 | 1970×675×1100mm |
| ホイールベース | 1310mm |
| 最低地上高 | 145mm |
| シート高 | 766mm |
| 車両重量 | 120kg |
| 原動機種類 | 交流同期電動機 |
| 定格出力 | 0.98kW |
| バッテリー種類 | リチウムイオン電池(Honda Mobile Power Pack e:) |
| バッテリー電圧 | 50.26V |
| バッテリー容量 | 26.1Ah |
| 最高出力 | 6.0kW(8.2PS)/3500rpm |
| 最大トルク | 22N・m(2.2kgf・m)/2300rpm |
| 一充電走行距離 | 57km(60km/h定地走行テスト値・1名乗車時) |
| ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・ドラム |
| タイヤサイズ(前・後) | 100/90-12 59J・110/90-12 64J |
| 乗車定員 | 2人 |
| 製造国 | タイ |
| メーカー希望小売価格 | 52万8000円(※バッテリー2個、充電器2個を含む価格 消費税10%込) |




