写真:南 孝幸、YAMAHA/まとめ:オートバイ編集部
ヤマハ「XSR900 GP」×USインターカラー
レジェンドイエローが呼び覚ます栄光のYZR

XSR900GP
“キング”ケニー・ロバーツのYZR500をモチーフにしたスポーツヘリテージモデル。
伝統のイエローにブラックのスピードブロックを配したインターカラーと、CP3並列3気筒+セパハン&ハーフカウルの組み合わせで、往年のワークスマシンのムードと最新電子制御を両立する。
ケニーとともに時代を変えたスクエア4

YZR500
スクエア4レイアウトの2ストローク4気筒エンジンを搭載した500ccのGPワークスマシン。
ケニー・ロバーツのライディングスタイルに合わせてシャシー剛性や重量配分を徹底的に見直し、当時としては異例のハングオン&スライド走法に対応する高いコントロール性を実現した。
右3本・左1本に振り分けた4本出しチャンバーや、イエローとブラックのスピードブロックをまとった外観は、その後のヤマハGPマシンのイメージを決定づけた象徴的なモデルだ。
XSR900GPはスタイルもカラーもまさにキングの愛機
あの頃のGPマシンを彷彿とさせる、丸みを帯びたアッパーカウル&スクリーン。XSR900 GPは、3気筒を搭載するXSR900をベースに、1980年代のヤマハファクトリーマシン=YZR500をオマージュしたモデルだ。欧州で発表された新色「レジェンドイエロー」は、まさにYZRの栄光を象徴するカラーのひとつである。
この黄色ボディに、白で縁取った黒ラインのストロボ(スピードブロック)をあしらった配色は「USインターカラー」と呼ばれる。当初、ヤマハは白×赤がレースカラーだったが、1972年頃にヤマハのアメリカ法人がインターカラーを考案。米国を代表するレースのひとつ・デイトナ200マイルレース用のマシンに始まり、その後モトクロスのレーサーにも採用された。
さらに1978年、ヤマハワークスは、アメリカ出身の有望株だったケニー・ロバーツを擁し、最高峰のWGP500にインターカラーのYZR500で参戦開始。1980年まで破竹の3連覇を果たす。ケニーはハングオンを広めたひとりで、その鮮烈な走りと様々な影響力から“キング”と呼ばれた。インターカラーのYZRは、キングとともにファンの記憶に刻まれている。
YZR500をオマージュしたXSR900 GPとインターカラーが似合うのは必然。まさにスタイルも車体色も栄光の歴史を継承している。

Kenny Roberts(ケニー・ロバーツ)/“キング・ケニー”の愛称で親しまれたアメリカ出身のロードレースライダー。1970年代前半にAMAグランドナショナルを制し、1978〜80年にはヤマハYZR500でロードレース世界選手権500ccクラスを3連覇した初のアメリカ人WGP王者。
▶YZR500(1980年)/車両解説

YAMAHA
YZR500(0W48K)
1980年
1980年のシーズン途中から投入された500cc・GP用ワークスマシンで、並列4気筒2ストロークエンジンを搭載する最終世代の一台。
アルミ角断面フレームに、高出力化されたエンジンと左右外側シリンダーを後方排気とする独特のレイアウトを組み合わせ、従来型の0W48より出力とハンドリングが向上した。

▲1万4000rpmスケールのタコメーターを中心に、左に水温計のみを配置。視界上部を覆う大型メーターパネルと小径メーターが、当時のファクトリーマシンらしさを物語る。

▲サイドカウルのエアダクトから見えているYPVS(ヤマハパワーバルブシステム)は、排気ポートの開き具合を変えることで、回転域ごとのトルクを最適化する。サーボモーターで作動し、低中回転では力強さを増し、高回転では最大出力を引き出す。

▲右側に3本、左側に1本のチャンバーを配した独特のレイアウト。スクエア4の各シリンダー用チャンバーをコンパクトに収めつつ、バンク角と整備性を確保するための設計。リアビューにも強いインパクトを与えた。

▲ケニー・ロバーツのライディングスタイルは、ダートトラック仕込みのハングオンスタイルにテールスライドを組み合わせた独特なライディングフォームが特徴だった。
▶XSR900 GP(2026年)車両解説

▲スクリーンステーを固定するための脱着式ファスナー。シャフトの穴に差し込んで脚を開くことで抜け止めになり、工具なしでスクリーンまわりを着脱できる。

▲鮮やかなイエローのボディ中央にブラックのストライプが走り、その上に「XSR900 GP」のロゴが配されている。これによってレーサー直系らしい雰囲気がいっそう強調されている。

▲往年のヤマハワークスを思わせるブラック×ホワイトのスピードブロックグラフィックが配置され、レーサー然としたリアビューを演出している。
