写真:南 孝幸、YAMAHA/まとめ:オートバイ編集部
ヤマハ「XSR900 GP」דマールボロ”=チャンピオンカラー

(左)YZR500(0W70)、(右)XSR900 GP
数多のヒーローを生んだ「強いヤマハ」の象徴
USインターカラーや白×赤のストロボに並んで、ヤマハを代表するレースカラーが「マールボロカラー」だ。1980年代からJPS、ラッキーストライク、ロスマンズ、キャメル、ゴロワーズなどタバコメーカーのスポンサードが活発化。
マールボロもそのひとつで、白地にマールボロレッドと呼ばれる蛍光オレンジの配色で知られる。1983年からWGP500のヤマハワークスに支援を開始し、マールボロカラーのYZR500が出走した。
初年度にはキング・ケニーとホンダのフレディ・スペンサーが名勝負を繰り広げ、翌1984年にはエディ・ローソンが初戴冠。通算で3回の王座を獲得する。さらにウェイン・レイニーが1990年から3連覇を達成した。
他にも平忠彦、阿部典史、ルカ・カダローラら綺羅星のごときスター選手がマールボロカラーのYZR500を駆り、ファンを魅了。さらにマールボロはWGP250にも支援し、原田哲也、中野真矢が躍動した。
マールボロカラーは1980~90年代のヤマハを象徴し、F1でも有名。往年の二輪四輪レースを代表する存在だ。市販車には1986年型TZR250などに採用例があるが、久々にXSR900GPで「シルキーホワイト」としてマールボロカラーが設定された。
モータースポーツにおいてタバコの広告が2000年代から禁止され、現在はほぼ消滅。あの頃を象徴するマールボロカラーは一際輝いて見える。
▶YZR500(1983年)/車両解説

YAMAHA
YZR500(0W70)
1983年
アルミデルタボックスが切り拓いたV4時代
1983年型YZR500・0W70は、ヤマハがWGP500制覇を目指して投入したV型4気筒2ストロークレーサーで、初代アルミ製デルタボックスフレームを組み合わせたことが最大の特徴だ。
フロント17インチホイールとモノクロスサスペンションを採用することで、コーナリング性能と操縦安定性を大きく高めている。

▲ヤマハ初のアルミ製デルタボックスフレーム採用車で、V型4気筒エンジンを高剛性に懸架することを狙って開発されたツインスパー構造が特徴だ。 このコンセプトは、その後の市販スポーツモデルにも受け継がれるフレーム思想の原点となった。

▲コンパクトなVレイアウトの500cc水冷2ストロークV型4気筒エンジンは、デルタボックスフレームと一体でパッケージングされることで、マスの集中化とコーナリング性能の向上に大きく貢献した。

▲YZR500・0W70は、ケニー・ロバーツがホンダNS500のフレディ・スペンサーと激闘を繰り広げたマシンとして記憶されている。
▶XSR900 GP(2026年)/車両解説

XSR900GPの世界観を象徴するカラー
XSR900 GPのシルキーホワイトは、白地にレッドを大胆に配した、いわゆるマールボロ・ヤマハを想起させるグラフィックが特徴だ。ゼッケンプレート風のデザインや直線的なレッドの配置によって、エディ・ローソンやウェイン・レイニーが駆ったYZR500のイメージを強く喚起する。

▲MT-09/XSR900系と共通のアルミ製ダイヤモンドフレームをベースに、剛性チューニングと意匠で1980年代の「デルタボックス風」のフレームに仕立てている。

▲888cc水冷DOHC並列3気筒「CP3」エンジンを搭載。最高出力120PS、最大トルク93N・mを誇るこのユニットは、クロスプレーンコンセプトによる独特の鼓動感と扱いやすさが魅力で、中高速域まで力強いトルクを発揮する。

▲ワインディングでは、シートの後ろ寄りに座るとサスのピッチングモーションを掴みやすくなり、曲がるタイミングを探りやすくなる。前輪のステアリング挙動がよりリニアに感じられ、ライン取りがしやすくなる、とオートバイ誌テストライダーの小川勤氏は語っていた。
写真:南 孝幸、YAMAHA/まとめ:オートバイ編集部



