文:小川 勤/写真:松川 忍、南 孝幸/まとめ:オートバイ編集部

Honda
CB1000F
2025年モデル
総排気量:999cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:795mm
車両重量:214kg
税込価格:139万7000円

Honda
CB1000F SE
2025年モデル
総排気量:999cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:795mm
車両重量:217kg
税込価格:159万5000円

SUZUKI
KATANA
2026年モデル
総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:825mm
車両重量:215kg
税込価格:168万3000円
ホンダ「CB1000F/SE」VS スズキ「KATANA」|比較インプレ

CB1000F SE
リッタークラスなのに街中でラクに走れるCBの新提案
目の前にしたFはとてもコンパクト。跨ると想像以上にシートが低く、ハンドルがワイド。そしてサスペンションはとても柔らかい。跨った瞬間に「なるほど〜」と納得した。
CB1000Fは超ベテランをターゲットにしていない。若い世代や、キャリアの浅いライダー、さらにリターン組に乗りやすい設定としてきたのだ。もしくは、キャリアのある超ベテランは、カスタムでお好きにどうぞ、というスタンスなのかもしれない。
スマートキーを回し、エンジンを始動。「ズゥオーッ」と野太い音が轟く。市街地を走り出すと小ささが際立つ。サスペンションはビッグバイクとは思えないほど柔らかいため、ピッチングモーションを掴みやすく、ライダーが曲がりたい時、レーンチェンジしたい時にすぐに反応してくれる。
さらにシートが低く、これはライダーがバイクの重心であるエンジンに近づいているため、バイクとの一体感を得やすいメリットになっている。だからと言ってハンドリングに軽快感はなく、まったりとした味付けだ。市街地の速度域でここまで乗りやすい1000ccのバイクがあっただろうか、と思うほどいい意味でビッグバイク感がない。
今回、お借りしたCB1000Fにはオプションのアップ&ダウンに対応するシフターが装着されていたため、基本的に発進と停止以外でクラッチを握る必要はない。低速域でも比較的使いやすく、僕は市街地でも5速、6速を常用するのでとても楽だった。

KATANA
乗りやすさの先のスポーツ性をコンフォートシートで入手!
峠ではCB1000FとSE、カタナを乗り比べる。乗り比べるといってもCB1000Fにもオプションのクイックシフターが装着されているため、乗り味にほとんど違いはない。そこでSEにはオプションのウレタン厚みを約33mmアップしたコンフォートシートを装着した。
まずはスタンダードでスタート。すると予想通り、クイックさはない。ライダーの着座位置が低いため、ある程度の速度までは乗りやすく(バンクさせやすく)感じるはず。向きを変えて曲がるというよりは、バンク角を増やして曲がる感覚のため、コーナーの醍醐味は得やすいだろう。
しかし、少しアベレージを上げると着座位置が低すぎ、前にしか座れないため、前輪の舵角が入らず、旋回中に前輪が遠回りするような感覚になる。
次にコンフォートシートを装着したSEに試乗。走り出した瞬間に安心する。着座位置が高く、ノーマルよりも後ろに座れるため、前輪の舵角の入りが素直。直立付近からブレーキをリリースしていく過程でしっかりと向きを変えられるため、バンク角に頼らないコーナーの組み立てが可能。
ハンドリングが軽く、自由度も高い。ノーマルシートでは高すぎると感じたハンドルも自然に。そのため、足つきに不安がない限り、このコンフォートシートの装着をおすすめしたい。
カタナは、Fと比べるとポジションは腰高。ハンドリング、サスペンション、エンジンにはキャリアの浅いライダーに迎合している優しさはない。しかし、コーナーをセオリー通りに組み立てると「走る・止まる・曲がる」を妥協しておらず、超スポーティ。車名通り、走りは鋭い。
