クラシカルでゆとりあるサイズのボディと、余裕ある動力性能で人気を博してきたスズキのアドレス125がモデルチェンジを果たした。新型はこれまでの長所をさらに伸ばしつつ、装備も充実させて魅力的な進化を遂げている。早速その走りをチェックしていこう。
文:横田和彦、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
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スズキ「アドレス125」インプレ(横田和彦)

画像: SUZUKI ADDRESS 125 2025年モデル 総排気量:124cc エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 シート高:770mm 車両重量:108kg 発売日:2025年9月10日(水) 税込価格:28万500円

SUZUKI
ADDRESS 125
2025年モデル

総排気量:124cc
エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒
シート高:770mm
車両重量:108kg

発売日:2025年9月10日(水)
税込価格:28万500円

剛性感のあるシャシーとトルクによる滑らかな走り

それまでシャープなイメージだったアドレス125は、2022年に柔らかな曲線を使ったフォルムを採用。そして今年、細部にまで手を入れたモデルチェンジを敢行した。基本的なシルエットは従来モデルの流れを継承しながらより上質なものになり、SEPエンジンをはじめ各部もブラッシュアップ。走りと使い勝手を向上したのだ。

クラシカルなイメージのメッキリムを備えたLEDヘッドライトの下には、新たにU字型のポジションランプを装備。クリアレンズの縦長ウインカーも形状変更し、伸びやかなフロントデザインとしている。同時にボディサイドの造形も刷新。曲線の折り返しがある面構成とメッキ仕上げの立体エンブレムが質感を高めている。

画像1: スズキ「アドレス125」インプレ(横田和彦)

コンパクトで軽量な空冷エンジンは出力特性を変更。カムプロフィールをはじめエアクリーナーボックスの拡大やエキゾーストパイプの形状を変更して最大トルクの発生回転数を500回転落とし、市街地で多用する低~中回転域で優れたトルク特性を発揮する。

その効果は明確に体感できる。スタートダッシュは大きくは変わらない印象だが、走行中に一度アクセルを戻して再加速するようなシーンでは明らかに新型のほうがスピードの乗りがいい。クラシカルなルックスながら、キビキビと街を駆け抜けることができる。

また、このエンジンの良いところは静粛性が高いこと。アクセルを大きく開けて加速するシーンでも、振動や耳障りなノイズが抑えられていて、無理にパワーを絞り出している感じが伝わってこないから、気持ちが急かされることもないのだ。

画像2: スズキ「アドレス125」インプレ(横田和彦)

リラックスした気分で走れるのは剛性を高めたフレームとセッティングを最適化したサスペンションの効果もある。実際に市街地を走っているとき、速度が乗った状態で大きめのギャップに進入してしまい、瞬間的に突き上げるような衝撃を覚悟したのだが、想像以上にショックが軽減されて伝わってくるにとどまった。車体姿勢が大きく乱れることもなく、優れたスタビリティを持っていることが体感できた。足元にゆとりがあるフラットフロア形状でありながら、これだけの剛性感を確保しているのは素晴らしい。

ブレーキのタッチが自然なのも好感度が高い。リアブレーキをかけたときに作動するコンバインドブレーキのバランスも良く、とっさの時でも不安なく減速できる。

前後に長いフラットシートは自由なライディングポジションが得られるのと同時に、体格が大きなライダーでもゆとりを持って乗ることができる。気軽に小物を入れられるフロントインナーラックは左右に装備され、USBソケットやコンビニフック、グラブバー兼用のリアキャリアといった便利装備も充実。さらにパッシング&ハザード機能が追加されるなど、新型のアドレス125はシティコミューターとしての完成度が大幅に高まっている。

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