外装の印象に合わせた変化球的要素も盛り込む

画像1: 外装の印象に合わせた変化球的要素も盛り込む

ZRX1200DAEGにはさまざまなカスタムスタイルがあるが、ZRXシリーズに強いしゃぼん玉が手を入れたこの車両は、外装もさることながらそれに合わせた細部作りや、ZRX系最新スタイルを取り込むという要素の組み合わさったものだ。プロデュースはしゃぼん玉一宮店店長・熊木さんが行ったとのことで、まずはその主内容を教えてもらおう。

「独特の外観はオーナーの男成さんがトリックスター×エヴァンゲリオンレーシングのデザイナーさんとやりとりして作ったものです。当店ではハード面を担当しました。前後サスやブレーキまわりにホイール、冷却系の強化という部分は機能を見込んで手を入れていきながら、さりげなくという感じで作っています。新しいところではこのところ当店でオーダーが多く入ってくるドライ&スリッパークラッチが入っているのも特徴です」

王道を踏襲しながら流行も取り入れるハード面の構成。その上で外装の世界観に合わせて細かいところが変わっているのも面白い点で、例えばフロントブレーキホースの配管は通常シンメトリーにするところをあえて左右非対称にしている。ブレーキ圧としてはどちらの構成でも同じ、ならば外装=エヴァ初号機の印象でホース長を左右で変えるオフセットとして全体イメージに合わせるという具合。前述のドライクラッチまわりにはチタンボルトが使われるが、これもその外装に合わせたパープル。これは熊木さんが店内に作っている相談カウンター兼作業エリア(実験室と言っていいような見栄えのゾーンになっている)で実験した上で化学的に色味を変えたものだ。

画像2: 外装の印象に合わせた変化球的要素も盛り込む

かなりの個性派。それも王道が出来るからこそのことで、機能は忘れてはいけないとも熊木さん。

「正直なところ、お客さんは何かしら性能を高めたいと思ってパーツを買ったりカスタムをしてくださったりすると思います。ですからパーツに対しては、売り文句というよりは私がそれに対して汲み取ったプラスマイナスを説明して、プラスになるようなものを使ってほしいと考えています。私もお客さんと同じひとりの使い手、買い手ですし、そこは同じ立場でいたいなあと。
それでZRXシリーズに関しては、まず復元をしてほしいです。1100はもう30年クラス、DAEGでも10〜15年経った古めの車両になりました。ですからワイヤハーネス交換、各部ベアリング交換、ゴムパーツなど消耗品の交換はこの際ですからしっかりやってほしい。
そこが気に入ったZRXに向こう30年乗るためのスタートラインになると考えています。ノーマル状態は本当によく出来ていますし、多くの条件下で、多くのライダーが無難に扱える。そこはまず尊重して、その上に何が出来るか考えたいです。
ほかにはフレーム塗装もお勧めです。例えばDAEGは純正ではグレーなんですけど、これを黒に塗り替えるとまた印象が変わります。再塗装で長保ちもしますし。あとはしゃぼん玉、これは本店でも一宮店でも、要望や使い方を言っていただければいい提案が出来ると思います」

機能をきっちりと込めながらもそれをひけらかさないスタイルも好みという熊木さん。その中に新しさも個性も落とし込んでくれるという意味ではしゃぼん玉らしさもあり、ZRXシリーズに対する王道と言える部分もきっちり作り、その上でその先も提案できている。このDAEGはそんな仕上がりの1台と言える。

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オーナー・男成さんが「EVA Racing × TRICKSTAR Racing」のデザイナーに別途依頼したというエヴァンゲリオン初号機イメージの外装はDAEGのエッジの効いたカウルにも似合う。

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メーター部にはアクティブ・デジタルモニターコンパクトとプロテック・シフトインジケーターを追加した。

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フロントマスターはブレンボRCSコルサコルタ、クラッチマスターはブレンボ・レーシングに換装する。ミラーは低めのものを選択する。

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削り出しのナンバーステーはギルドデザインのゴールド。こうしたパーツ使いも楽しい。

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エンジンは内部ノーマルで、CTS製ZX ドライクラッチキット+スリッパークラッチKIT VERTEXを合わせてセット。マウント用64チタンボルトも紫にしている。

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冷却系はナイトロレーシング・ZRX1200DAEGワイドラジエータKITと同オイルクーラーHIGHマウントキットに変更し排気系はケイファクトリーエキパイ+しゃぼん玉オリジナルサイレンサー。ステップはマーベリック。

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ウルトラスエードの表皮を持つシートはノグチシートでオーダー製作したものだ。

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フロントフォークはオーリンズRWUでボトムにG Fork ラジアルマウントフォークボトムKitを組んでブレンボGP4-RSモノブロックキャリパーをブレンボTドライブディスクとともにセットする。

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リヤはオーヴァー・タイプ9スイングアームにオーリンズ・ブラックライン(KA964)をセットし、ゲイルスピードElaborate リア2Pラジアルキャリパーとサンスター・プレミアムレーシングディスクをマウント。

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ホイールはマルケジーニM7RS Genesiで3.50-17/6.00-17サイズ。当然ながらD.I.D×EVA RACING コラボドライブチェーン/520EVA-01が使われる。

取材協力:しゃぼん玉 一宮店

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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