まとめ:岡本 渉/協力:バイカーズステーション、佐藤康郎、H&L PLANNING
※本記事は2025年7月2日に発売された『レーサーレプリカ伝 4ストローク編』の内容を一部編集して掲載しています。
ホンダ「CBR400RR(NC29)」(1990年)の各部装備・ディテール解説

フレームは先代から形状が大きく変わった新設計のLCGツインチューブフレームに。先代から形状が大きく変化。ヘッドパイプ下方とクランクケース前方を結ぶ長いステーは廃された。スイングアームピボットを備える鋳造プレートは内側を開放断面として剛性を調整。

スイングアームも新作で、鋳造の左右レールをボルトで結合。チェーン側にあるサブフレームも鋳造の別体構造で、3個の部材で構成される。

大きく前傾させたリアショックの配置は先代と同じだが、バネや減衰力の特性を改めて走行性能を高めた。また後輪の小径化などで765→750mmにシート高は減少。着座位置を前方に15mm移動、乗り手を重心に近づけマスを集中。全長/全幅/全高は2020/675/1110→1990/670/1080mmと、30mm短く、5mm狭く、30mm低くなった。

中央に回転計(16500rpmが上限、14500rpmからレッドゾーン)、左下に速度計(200km/hスケールだが文字は180km/hまで)、右端に指針式の水温計を置くなどメーターの配置は先代と同じ。Φ41mm正立フロントフォークにはプリロードアジャスターが付いた。

エンジンはΦ55×42mmのボア×ストロークや11.3:1の圧縮比は不変だが、全面変更。シリンダーと上側クランクケースを一体化しクランクとミッション2軸の配置を改めて高さを40mm低くしている。

ピストンはピンを短く出来る軽量高剛性のスリッパータイプとなり高さを42.6→39.8mmに抑えるとともに1個あたり8g(約5%)を削減した新作を採用。

ピストンはピンを短く出来る軽量高剛性のスリッパータイプとなり高さを42.6→39.8mmに抑えるとともに1個あたり8g(約5%)を削減した新作を採用。

クランクもウェブ形状を最適化。カムギヤトレインは新たにメカノイズを減らす低モジュールギヤを使い、クラッチはプレートをφ145→125mmとして軽量化し、エンジン全体が小さくなりマス集中に大きく貢献。59PSの最高出力は不変だが、発生回転数は+500rpmの13000rpmに。最大トルク:4.0kg-m/10000rpmは変わらず。

キャブレターはスライドバルブを円柱からフラットタイプに換装して応答性を高めた新型を採用。Φ29→26mmに径を見直して流速を上げた吸気ポートや不等長エアファンネルとともに吸入効率を向上した。

カウル前面で取り入れた新気は、燃料タンク下やエアボックス付近、エンジン後方の3方向に分配して送られ、温度上昇を抑える。

ステップは先代と同様にペダルとステップバーを同軸で固定するが、変速側はチェンジ機構の構造を改めて操作性を高めた。

ブレーキディスクはフロントはΦ296mmのフローティング、リアはΦ220mmソリッド。フロント2ピストン/リアシングルの片押しキャリパーも従来モデルと同じ構造だが、外観がわずかに変化している。

ブレーキディスクはフロントはΦ296mmのフローティング、リアはΦ220mmソリッド。フロント2ピストン/リアシングルの片押しキャリパーも従来モデルと同じ構造だが、外観がわずかに変化している。

タンデムシー卜は開閉式とされ、タンデムシート下には小物入れスペースが用意されていた。
ホンダ「CBR400RR(NC29)」(1990年)の主なスペック・当時価格
| 全長×全幅×全高 | 1990×670×1080mm |
| ホイールベース | 1365mm |
| 最低地上高 | 125mm |
| シート高 | 750mm |
| 車両重量 | 162kg (乾燥) |
| エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒 |
| 総排気量 | 399cc |
| ボア×ストローク | 55.0×42.0mm |
| 圧縮比 | 11.3 |
| 最高出力 | 59PS/13000rpm |
| 最大トルク | 4.0kgf・m/10000rpm |
| 燃料供給方式 | キャブレター(VP01) |
| 燃料タンク容量 | 15L |
| 変速機形式 | 6速リターン |
| キャスター角 | 24°30' |
| トレール量 | 91mm |
| ブレーキ形式 前・後 | Φ296mmダブルディスク・Φ220mmディスク |
| タイヤサイズ(前・後) | 120/60R17・150/60R17 |
| 発売当時価格(1990年) | 69万9000円 |
まとめ:岡本 渉/協力:バイカーズステーション、佐藤康郎、H&L PLANNING



