ロイヤルエンフィールドのクラシックファミリーに新たに加わるトップモデルがクラシック650。コンチネンタルGTやショットガンなどと同系統の648cc・空冷パラレルツインエンジンを搭載し、車体の上質な造りが自慢。早速日本の道でその実力を試乗チェックしてみよう。
文:小川 勤/写真:南 孝幸
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ロイヤルエンフィールド「クラシック650」インプレ(小川勤)

画像: Royal Enfield CLASSIC650 総排気量:648cc エンジン形式:空冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒 シート高:800mm 車両重量:242kg(燃料90%搭載時) 発売日:2025年9月1日 税込価格:94万9300円~99万8800円

Royal Enfield
CLASSIC650

総排気量:648cc
エンジン形式:空冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒
シート高:800mm
車両重量:242kg(燃料90%搭載時)

発売日:2025年9月1日
税込価格:94万9300円~99万8800円

最新技術とアイデアで「クラシック感」を実現

今の時代に648ccの空冷ツインエンジンを搭載し、古き良き時代を感じられるシンプルなバイクに乗れることは、とても幸せなことだと思った。

ロイヤルエンフィールドのクラシック650は、スタイリングだけで懐かしさを追求したバイクとは異なり、味わいや鼓動といったバイクらしさの原点を持ち合わせている。それはキャリアを問わずに「良いバイク」であることをわかりやすく実感させてくれる。

スペックでは語れない、感性に響く魅力の追求はとても難しいが、ロイヤルエンフィールドは全車でそれを徹底しているメーカーである。

メッキを多用したカラーも雰囲気作りに貢献。日中は鮮やかな青空やギラギラとした太陽が、夜はネオンが映り込み、どこでも絵になる。車名の通り、往年の英国車をオマージュしたスタイルは、全4色を用意。そのどれもがロイヤルエンフィールドらしさに溢れているのでチェックしていただきたい。

車格は648ccのバイクとしては大柄。取り回しでも重量を感じるシーンはあるが、金属パーツを多用した重厚な作りは高級感にも繋がっており、巨大で無骨なカッコいいエンジンとのマッチングはとても良い。

クラシック650は、スーパーメテオ650やショットガン650と共通のエンジンとフレームを持つが、味付けはこの2台よりもスポーティなもので、それは走り出した瞬間から軽快さとして感じられた。

2台と異なるのはタイヤサイズで、スーパーメテオ650は前19、後16インチ。ショットガン650は前18、後17インチ。クラシック650は前19、後18インチとなっており、リア上がりの姿勢がスポーティさを確保しているのだ。

画像: ロイヤルエンフィールド「クラシック650」インプレ(小川勤)

空冷ツインエンジンは270度位相のクランクを採用した不等間隔爆発で、これが独特のリズムを実現。爆発間隔はドゥカティのVツインやヤマハのMT-07系と同じだが、気持ちよさと味わいは随一。カタログ値のパワーは47PSだが、加速は数値以上の力強さを約束する。

特に高いギア、低い回転がこのエンジンの美味しいところで、中速から大きくスロットルを開ける走りが最高に気持ちいい。スロットルを開ける操作と後輪のグリップが直結したようなダイレクト感があり、それがマシンとの一体感を深めてくれる。

サスペンションは、国産のバイクにないコシがある。インドの悪路や3人乗りなどを想定しての設定だが、これがアベレージを上げた際の運動性の高さに貢献。バンク角はそれほど深くないものの、とてもスポーティなコーナリングを楽しめる。

クラシックの意味をただ懐かしむだけでなく、現代の解釈で作り上げたのがクラシック650。最新の技術やアイデアでクラシックらしさを築き上げる上手さは、長い歴史を持つメーカーならではの完成度。ロイヤルエンフィールドが、クラシックの名前と意味をとても大切にしていることが伝わってきた試乗だった。

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