前走車に一定の距離を保ったまま追従して走り続けるACC(アダプティブクルーズコントロール)。四輪では搭載車が増えてきているが、バイクではまだ少ない。しかし実際に使ってみると旅が飛躍的にはかどるシステムだった!
文:横田和彦/写真:南 孝幸

極楽デバイス・ACC(アダプティブクルーズコントロール)を体験!

ACC(Adaptive Cruise Control)の特長

1.車体前方のミリ波レーダーで先行車を検知
2.定速巡航・減速・加速を自動的に制御
3.両車とも車間距離設定は4段階から選択可能

画像1: 極楽デバイス・ACC(アダプティブクルーズコントロール)を体験!

ロングツーリングに行きたくなるシステム

クルマの世界では普及してきたACC(アダプティブクルーズコントロール)がバイクにも搭載されはじめた。こういう新しいシステムは実際に使わないと善し悪しが判断できないので、高速道路を中心に500kmほど走ってみた。

高速道路では設定した速度で走り続けるクルーズコントロールがかなり有効だが、周囲の車の動きが不安定だと使えないことも多い。だがACCはその問題を解消してくれる。最初は自動追従することに不安もあったが、ACCをオンにするとスッと前車に追従し始める。

画像2: 極楽デバイス・ACC(アダプティブクルーズコントロール)を体験!

車間距離は好みの間隔で調整でき、前車がいなくなると設定した速度まで加速し、レーダーが次の目標を捉えると再び一定の距離で追従。なんて賢いシステムだ! これは長旅に相当役立つぞと感じた。

高速道路を長時間一定速度で走り続けるのは意外に疲れるものだが、ACCだと「バイクが目的地まで連れて行ってくれる」感覚。体力、精神ともに疲れにくく、到着しても「まだ走れるぞ」と思うほど。ロングツーリングが好きな人、これから積極的にやってみたいと考える人は、ぜひ使ってもらいたいシステムだ。

ドゥカティ「ムルティストラーダ V4S」とACC

舌を巻くほどスムーズなV4とACCは最強タッグだ

画像: ACCを使っているとき前走車がいなくなると設定した速度まで加速するのだが、ムルティストラーダV4Sはそのときの加速力が意外と鋭い。さすがドゥカティだと感心した。

ACCを使っているとき前走車がいなくなると設定した速度まで加速するのだが、ムルティストラーダV4Sはそのときの加速力が意外と鋭い。さすがドゥカティだと感心した。

画像: ヘッドライトの間にあるミリ波レーダーで前車との距離を測定し追従。また前方の車両との車間が近付き過ぎて衝突の危険が生じた場合はメーターに警告が表示される。

ヘッドライトの間にあるミリ波レーダーで前車との距離を測定し追従。また前方の車両との車間が近付き過ぎて衝突の危険が生じた場合はメーターに警告が表示される。

画像: ACC機能のアクティブ化やクルーズコントロールの速度調整、追従時の車間距離の調整などは左のハンドルスイッチボックスに集中。操作はわかりやすく、すぐに慣れることができた。

ACC機能のアクティブ化やクルーズコントロールの速度調整、追従時の車間距離の調整などは左のハンドルスイッチボックスに集中。操作はわかりやすく、すぐに慣れることができた。

画像: テールランプの下にもレーダーを装備。これはブラインドスポット検知機能のための装備で、後方から近付いてくる車両を識別しライダーに伝えるシステムのためのものだ。

テールランプの下にもレーダーを装備。これはブラインドスポット検知機能のための装備で、後方から近付いてくる車両を識別しライダーに伝えるシステムのためのものだ。

画像: 死角に車両が入った場合はバックミラー上部にあるランプが点灯。これはかなり目立つ。死角に車両がいることを警告し、さらに近付くと点滅する。クルマだけじゃなくバイクでもしっかり感知した。

死角に車両が入った場合はバックミラー上部にあるランプが点灯。これはかなり目立つ。死角に車両がいることを警告し、さらに近付くと点滅する。クルマだけじゃなくバイクでもしっかり感知した。

画像: ムルティストラーダV4Sは、視認性が高い6.5インチTFTメーターパネルを採用。スピード表示の横にACCの作動アイコンが点灯し、画面右下に前車との設定距離が表示される。

ムルティストラーダV4Sは、視認性が高い6.5インチTFTメーターパネルを採用。スピード表示の横にACCの作動アイコンが点灯し、画面右下に前車との設定距離が表示される。

ヤマハ「トレーサー9 GT+ Y-AMT」とACC

ストレスフリーなY-AMTがACCの良さを引き立てる

画像: トレーサー9 GT+ Y-AMTは、スクリーン下のマトリクスLEDヘッドライト用のカメラとは別に、ヘッドライトの中央部にACC用のミリ波レーダーユニットを搭載している。

トレーサー9 GT+ Y-AMTは、スクリーン下のマトリクスLEDヘッドライト用のカメラとは別に、ヘッドライトの中央部にACC用のミリ波レーダーユニットを搭載している。

画像: こちらも後部にBSD(ブラインドスポットディテクション)システム用のミリ波レーダーユニットを装備。バックミラーの死角に車両が入ると、バックミラーに表示される。

こちらも後部にBSD(ブラインドスポットディテクション)システム用のミリ波レーダーユニットを装備。バックミラーの死角に車両が入ると、バックミラーに表示される。

画像: ACCをはじめとした電子制御システムは左のハンドルスイッチボックスで操作。ACCは上部にあるスイッチでアクティブ化。速度の調整はその横にある上下レバーで行う。

ACCをはじめとした電子制御システムは左のハンドルスイッチボックスで操作。ACCは上部にあるスイッチでアクティブ化。速度の調整はその横にある上下レバーで行う。

画像: 前車との車間距離は、右のスイッチボックスのボタンで4段階に調整可能。距離は速度によっても変わってくる。Y-AMT搭載車はスピードにあわせてギアチェンジもしてくれるので、さらに快適度が高い。

前車との車間距離は、右のスイッチボックスのボタンで4段階に調整可能。距離は速度によっても変わってくる。Y-AMT搭載車はスピードにあわせてギアチェンジもしてくれるので、さらに快適度が高い。

画像: BDSシステムで検知したときのバックミラー表示は、ムルティストラーダに比べると控えめ。だが乗用車で一般的に採用されているものと似ているので違和感はない。

BDSシステムで検知したときのバックミラー表示は、ムルティストラーダに比べると控えめ。だが乗用車で一般的に採用されているものと似ているので違和感はない。

画像: 7インチフルカラーTFTディスプレイの右側にアイコンでACCの機能(ON/OFF、スピード、車間距離)を表示。アイコンはモノクロでスタンバイ、アクティブになるとグリーンに変わる。

7インチフルカラーTFTディスプレイの右側にアイコンでACCの機能(ON/OFF、スピード、車間距離)を表示。アイコンはモノクロでスタンバイ、アクティブになるとグリーンに変わる。

文:横田和彦/写真:南 孝幸

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