文:ノア セレン/写真:南 孝幸、関野 温
第2位
一生これしか乗らないぞ! そんな気にさせる「神機」
]スズキ「Vストローム650XT ABS」

SUZUKI
V-Strom 650XT ABS
総排気量:645cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
シート高:835mm
車両重量:215kg
税込価格:103万4000円
ツッコミどころゼロ! カンペキとはこのことだ
今やスズキの大切なブランドに育った「Vストローム」シリーズの中でも、ベストバランスの呼び声が高いのは650だろう。街乗りからロングランまでもっともオールラウンドに使うことができると断言できるのは、実際に僕が所有して5万km以上を共にして肌で感じたからだ。
燃費が良くてしかもレギュラー仕様! タンクも大きいから航続距離は長いし、シートもポジションも快適だからどこまでも行けてしまう。防風性、エンジンのスムーズさ、積載性…挙げていったらキリがない、本当の全方位パーフェクトバイクがコレだ。

カンペキすぎて「一生これにしか乗らないかも !?」という妙な危機感を抱いて乗り換えたんだった。
そんな「神機」は2004年に輸出仕様が誕生し、2013年に国内販売が開始されたロングセラーモデル。確かに基本設計はだいぶ旧いし、今やVストローム800もあるが、650の良さは揺るがない! 良いモノをひたすら熟成させて、更なる高みへと導く、スズキらしいモデルライフを駆け抜けた名車だ。
「バイクライフ最後の新車」を探している、酸いも甘いも知り尽くしたベテランライダーに乗ってほしい1台だ!

Vストロームシリーズで唯一アナログタコメーターを採用し続けたのが650。アドベンチャーツアラーながら実は峠道は大得意だからスポーツマインドも大切だ。

第1回目からVストロームミーティングに関わってきた僕が、シツコク訴え続けたために装着されたヘルメットロックはとても使いやすい!

1999年のSV650から熟成を重ねてきた名機エンジンは今でも非常に使いやすい。アルミフレームも今やレアアイテムで650の魅力のひとつ。

チューブレスながらスポーク仕様のXTは後から加わったバリエーション。しかしキャスト仕様も99万円と良心的に併売!
スズキ「Vストローム650」シリーズの主なスペック・燃費・製造国・価格 | |
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全長×全幅×全高 | 2275×835《910》×1405mm |
ホイールベース | 1560mm |
最低地上高 | 170mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 212《215》kg |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒 |
総排気量 | 645cc |
ボア×ストローク | 81.0×62.6mm |
圧縮比 | 11.2 |
最高出力 | 51kW(69PS)/8800rpm |
最大トルク | 61N・m(6.2kgf・m)/6300rpm |
燃料タンク容量 | 20L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 26゜ |
トレール量 | 110mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110/80R19 M/C 59V・150/70R17 M/C 69V |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
燃料消費率 WMTCモード値 | 23.6km/L(クラス3・サブクラス3-2)1名乗車時 |
製造国 | 日本 |
メーカー希望小売価格 | 99万円《103万4000円》(消費税10%込) |