文:小川勤/写真:赤松 孝、南 孝幸、関野 温
第1位
空冷ツインエンジン&ハリスフレームの最強タッグ
ロイヤルエンフィールド「コンチネンタルGT650」

ROYAL ENFIELD
CONTINENTAL GT 650
総排気量:648cc
エンジン形式:空冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒
シート高:820mm
車両重量:212kg
税込価格:97万200円~102万5200円
空冷ツインの存在感が魅力のカフェレーサー
カッコいいエンジンって大事だなぁと思う。ロイヤルエンフィールドのコンチネンタルGT650は、スタイリングの中でエンジンの存在感が極めて大きく、左右どちらの面から見てもカッコいい。空冷エンジンならではのフィン、そして丸みを帯びたクランクケースは、英国クラシックスタイルのカフェレーサーに欠かせない造形だ。
そのエンジンを搭載するダブルクレードルフレームは、ハリスパフォーマンス製。知る人ぞ知るイギリスシャシービルダーであるハリスは、現在ロイヤルエンフィールド傘下でシャシーを開発。往年のスタイルと現代にふさわしい剛性バランスの味付けが絶妙なのだ。
車体は648ccのバイクとしては大きめ。クリップオンハンドルに手を伸ばし、バックステップに足を乗せ、2限メーターから見る景色はなんとなくノスタルジック。安心感もある。
スロットルを開けると、270度クランクを採用した不等間隔爆発が気持ちの良い鼓動を放ち、それが身体にとても良いリズムとして伝わってくる。市街地ではスロットル微開で欲しいトルクが手に入り、高速道路に乗ると鼓動は連続的なビートとして速さに直結。

どの回転域でも躍動感があり、重たいクランクやフライホイールに回転が乗ると、それこそパワーやトルクの数値は一切気にならなくなり、高い直進安定感をもたらしてくれる。
スロットル操作で作り出すバイクとの対話は、良いエンジンならではの特徴で、機械というよりもっと深い繋がりを感じずにいられないのだ。
前後18インチの太すぎないタイヤサイズも絶妙。軽く曲がれる感覚を誰もが味わいやすいハンドリングは、多くの人に「バイクって楽しい! コーナリングって楽しい」と思わせるニュートラルさを持っていると言っていいだろう。ペースを上げても応答性の素直さは変わらない。
それどころかスポーツライディングの醍醐味をきちんと味わえることに驚かされる。コンチネンタルGT650は、ただのファッションバイクではないのだ。

一番人気は、メッキタンク&スポークホイールの組み合わせとなるミスタークリーン。わかりやすいカフェレーサースタイルだ。

3年前からコンチネンタルGT650で、鉄馬というレースのACT18(エア・クールド・ツイン=空冷2気筒の18インチ)クラスに参戦中。

安心感の高い丸目ヘッドライト。もはや丸目ヘッドライトすら貴重な時代。薄型メーターとの組み合わせが、良き時代の英国クラシックをイメージさせてくれる。

レトロな雰囲気のアナログメーター。複雑な液晶メーターが多いが、2眼のアナログメーターの安心感は半端じゃない。針の動きで直感的に全てを理解することができる。

旧車的な見た目だが、2017年の登場以降、熟成を繰り返す味わい深い巨大な空冷エンジン。空冷=味わい、と考えるライダーも多いが、十分な速さもある。

前輪は100、後輪は130サイズの18インチを採用。これが良い佇まいと、難しさを感じさせない軽快なハンドリングに貢献している。
ロイヤルエンフィールド「コンチネンタルGT650」主なスペック・製造国・価格 | |
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全長×全幅×全高 | 2119×780×1067mm |
シート高 | 820mm |
車両重量 | 212kg |
エンジン形式 | 空冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 648cc |
最高出力 | 34.9kW(47PS)/7150rpm |
最大トルク | 52.3N・m/5150rpm |
燃料タンク容量 | 12.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmシングルディスク・Φ240mmシングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 100/90-18・130/70-18 |
乗車定員 | 2名 |
製造国 | インド |
メーカー希望小売価格 | 97万200円~102万5200円(消費税10%込) |
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文:小川勤/写真:赤松 孝、南 孝幸、関野 温