「操る醍醐味が大きいバイクが好きだ」と語る小川勤。それはパワーなどの数値では測れない、感覚の部分によるところが大きいものなのだとか。彼が、長くバイクに乗っていてよかった、出会えてよかったと感じたという3台を紹介する。
文:小川勤/写真:赤松 孝、南 孝幸、関野 温

第2位

大排気量を感じさせない圧倒的軽快感に夢中!
ドゥカティ「パニガーレV2S」

画像: DUCATI PANIGALE V2S 総排気量:890cc エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒 シート高:837mm 車両重量:177.6kg(燃料除く) 税込価格:240万8000円

DUCATI
PANIGALE V2S 

総排気量:890cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒
シート高:837mm
車両重量:177.6kg(燃料除く)

税込価格:240万8000円

前作からマイナス17kg、やはり軽さは正義だった

スペインで開催されたドゥカティ パニガーレV2の試乗会が終わると、ピットは笑顔で湧いた。「本当に楽しかったね。もっと走りたい」。キャリアを問わず、こんな声が聞こえた。この日は15分×6本を走行したが、疲労感はなく、ドゥカティでこんな経験は初めてのことだ。

その異次元を生み出したのは軽さだ。パニガーレV2は前作から65ccの排気量と35PSの馬力を失った一方で、17kgの軽量化を実現。この数値でわかるように、エンジンが刷新された。V2と名付けられたエンジンは、単体で9.5kg軽く、その幅狭エンジンに穴だらけの小さなフレームをマウント。これが超スリムな車体を生み出した。

画像: 第2位

これまでのドゥカティは手強さや難しさを感じさせることもあった。しかし、NEWパニガーレV2は250や400ccのように軽い。実重量以上に軽いハンドリングは、扱いやすさに長け、排気量や馬力よりも軽さが大切なことを教えてくれる。

ちなみにこのNEWエンジンは、ストリートファイターV2とムルティストラーダV2にも搭載済。様々なカテゴリーで異次元の軽さを味わえそうだ。

画像: 単色でも惚れぼれするデザイン。ドゥカティは面のデザインをしっかりと作り込んでくる。そのため、グラフィックが入らなくても存在感が高く、映えるのだ。

単色でも惚れぼれするデザイン。ドゥカティは面のデザインをしっかりと作り込んでくる。そのため、グラフィックが入らなくても存在感が高く、映えるのだ。

画像: ドゥカティならではの合理的なモノコックフレーム。エンジンからフレームとスイングアームが生えるような独特の車体設計がドゥカティの特徴。見るからにスリムで軽そうだ。

ドゥカティならではの合理的なモノコックフレーム。エンジンからフレームとスイングアームが生えるような独特の車体設計がドゥカティの特徴。見るからにスリムで軽そうだ。

画像: 前モデルから9.5kgも軽量化されたV2エンジンは、バルブ開閉機構のデスモドロミックをバルブスプリングに変更。ヘッドまわりをコンパクトかつ軽量な設計とした。

前モデルから9.5kgも軽量化されたV2エンジンは、バルブ開閉機構のデスモドロミックをバルブスプリングに変更。ヘッドまわりをコンパクトかつ軽量な設計とした。

画像: タイヤとシンクロする両持ちスイングアーム。パニガーレV4同様にスイングアームは両持ちになった。その特性はとてもしなやかで、前後タイヤの動きやグリップ感がシンクロした。

タイヤとシンクロする両持ちスイングアーム。パニガーレV4同様にスイングアームは両持ちになった。その特性はとてもしなやかで、前後タイヤの動きやグリップ感がシンクロした。

ドゥカティ「パニガーレ V2 S」主なスペック
ホイールベース1465mm
シート高837mm
車両重量177.6kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒
総排気量890cc
ボア×ストローク96x61.5mm
圧縮比13.1
最高出力88kW(120PS)/10750rpm
最大トルク93.3Nm(9.5kgm)/8250rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
キャスター角23.6°
トレール量93mm
ブレーキ形式(前・後)Φ320mmダブルディスク・Φ245mmシングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70 ZR17・190/55 ZR17
乗車定員2名
メーカー希望小売価格240万8000円 (消費税10%込)
※【 】内はS

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