創業以来、中古バイクの出張買取サービスという新たなビジネスモデルを確立し、現在は買取に加えバイク購入から保険加入、購入後の整備・点検まで、ワンストップのサービスを提供する「バイク王&カンパニー。2024年12月、代表取締役CEOに就任された澤 篤史さんが語る「バイク王」ブランドの未来とは。
文:齋藤ハルコ/写真:柴田直行、オートバイ編集部

──代表取締役CEOに就任以来、バイク王が目指す理念を社員の皆さんと共有するために、心がけていることはありますか?

「私が代表になったタイミングで社員全員に伝えたのは、お客様の“ために”ではなく、お客様と“ともに”、お客様と同じ目線で提案をしていく企業になっていく必要性がある、ということでした。幸い当社はバイクメーカーではないので、全メーカーの車種を年代問わず扱うことができます。だからこそ、お客様が欲しい車種をただ販売するのではなく、なぜそのバイクを必要とされているのかを理解するまでコミュニケーションを深め、ときには『こちらの車種はいかがですか?』と薦めることも含めて、一人ひとりのお客様に寄り添った提案ができる企業に成長していきたい、と考えているからです。私自身、バイクが大好きです。エンジンの音、感じる風や匂い、自然・道との一体感、バイクに乗ってどこまでも行けると感じる自由さなど、バイクにまたがるたびに感じる感動は、何にも代えがたいものです。当社のサービスやイベントなどを通じて、少しでも多くのバイクファンにこの『感動』を届けたいと思いますし、社員やバイクファンの皆さんと“ともに”感動をつくっていければ、と思っています」

大成功を収めた新イベント「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」

画像6: 〈インタビュー〉バイク王&カンパニー代表取締役CEO澤 篤史さん|お客様と「ともに」、まだ世界にない「感動」を作っていく【ブランドの歴史】

2025年4月、バイク王の新たな試みとして神奈川県清川村で開催された「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」。

バイクライフを楽しむ機会を提供し、ライダー同士の交流とバイクによる地域振興を目的とするイベントは200名限定の事前申込制だったが、700名を超える応募が集まったとか。抽選で選ばれた参加者には地元の飲食店で使える1000円分のお食事券が配られた。

「今後はこうしたイベントを各地で継続して開催していきたいです」と澤さんは語る。

画像7: 〈インタビュー〉バイク王&カンパニー代表取締役CEO澤 篤史さん|お客様と「ともに」、まだ世界にない「感動」を作っていく【ブランドの歴史】

──「お客様のために」ではなく「お客様とともに」という考えはとても新鮮です。一方、お客様に感動していただけるサービスの提供は、簡単ではないですよね。

「そう、とても難しいことです。ただ私は『期待を超えるサービス』をすることが、『感動していただけるサービス』のひとつの答えになると考えています。バイクショップならここまではやってくれるだろう、という期待をさらに超えるサービスを、言葉や行動も含めて常にご提供できれば、そのタイミングでお客様には感動を味わっていただけるのではないか、と思いますね」

──バイク王さんとしての今後の目標と、二輪業界に対してどのような貢献をしていきたいかについてもお聞かせください。

「展望的な話ですと、バイフライフのメンテナンスサポートの部分、バイク整備という軸をより強化していきたいですね。というのもコロナ禍でライダーが一気に増えましたが、その後、コロナが収束に向かいつつある中で、残念ながらバイクを降りられた方も多いんです。その理由は業界全体の整備士不足が深刻なこともあり、メンテナンスを任せられる場所がないことが大きかったと聞きます。せっかくバイクに乗ってくれた方が、そんな理由で降りられるなんてもったいないですよね。なのでバイク王としては、今後はバイクに乗り続けていくためのサポートを、整備を軸に強化したいと考えています。そして二輪業界に対しては、当社は車輌メーカーではないからこそ、中立的な立場でいろいろできることがあるはずです。車輌メーカーさん、用品メーカーさん、町のバイク屋さん、当社を含めたさまざまな企業がみんなで協力し合って、二輪業界を盛り上げていくことが大切だと思いますし、そのためにバイク王にできることがあれば、変な言い方ですが、皆さんにどんどん利用していただきたいです。そして、ライダーがより豊かなバイクライフを送るためのサービスを提供することで、バイクに興味を持っていただくきっかけをつくり、ひいてはバイクユーザーを増やしていくことに貢献していきたいですね」

画像8: 〈インタビュー〉バイク王&カンパニー代表取締役CEO澤 篤史さん|お客様と「ともに」、まだ世界にない「感動」を作っていく【ブランドの歴史】

──最後に、澤さんご自身がお仕事の中で「感動」を覚えるのはどんな時ですか?

「私は現場好きで、しょっちゅう現場に行くんですよ。おそらく現場の社員には、面倒くさいなと思われてるはずです(笑)。そうやって行った店舗にお客様がいらっしゃって、楽しそうに納車を迎えられた姿を見たりすると、やっぱり嬉しいですし、感動しますよね。その嬉しさが自分のモチベーションにもなりますし、やはり今でも、バイクの仕事は楽しいなと感じますね」

文:齋藤ハルコ/写真:柴田直行、オートバイ編集部

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