モーターサイクルショーで一躍注目を浴びたQJモーターが国内発売する本格スポーツモデルがSRK25R。エッジの効いたスタイリングが特徴のフルカウルを備えた、シングルエンジンの本格スポーツモデルだ。早速その乗り味をチェックしていこう。
文:横田和彦、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
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QJモーター「SRK 25 R」インプレ(横田和彦)

画像: QJMOTOR SRK 25 R 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:780mm 車両重量:162kg 税込価格:65万8000円

QJMOTOR
SRK 25 R

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:780mm
車両重量:162kg

税込価格:65万8000円

スポーティなルックスだが扱いやすいエンジン特性

スチール製フレームに水冷250cc単気筒エンジンを搭載したフルカウルスポーツバイクは、世界各国のブランドから数多くのモデルが発売されている激戦区でもある。そこに新たなマシンを投入したのが1985年に設立した中国のQJモーターだ。

本国では250cc以上のプレミアムバイク部門で販売台数トップを誇り、近年はMoto3やWSBKをサポート。日本では東京モーターサイクルショーで巨大なブースを構えていたことが記憶に新しい。その勢いあるブランドがリリースしたフルカウルスポーツ・SRK25Rを早速試乗してみた。

シャープなフルカウルは近年のスポーツバイクのトレンドをしっかりとおさえた造型。テールカウルがかなり跳ね上がっていてスポーティなので、このスタイリングに惹かれる人もいるだろう。ヘッドライトやウインカーなどの灯火類にはLEDを採用。

サスペンションは倒立フォークにリンクレスのリアモノショックという組み合わせだ。マフラーはサイレンサーエンドがステップ下にあるショートタイプ。全体的にコンパクトにパッケージングされている印象である。

画像: QJモーター「SRK 25 R」インプレ(横田和彦)

単気筒エンジンはアイドリングでの鼓動感が強く伝わってくる。レスポンスは素直で、吹け上がりスピードもライダーを急かさないもの。クラッチミートすると低回転域からトルクが発生し車体を軽く押し進めてくれる。パワーフィールは全域でフラット。

高回転域にかけて盛り上がりに欠ける感はあるが、どの回転域からも適度にトルクが出るので、市街地で扱いやすい特性だといえよう。高回転域まで引っ張ると微振動が発生するので回しすぎない方が快適にクルージングできる。

少し残念だったのがシフトフィール。個体差なのか、ストロークが長めでギアが入ったときの感触がやや曖昧だった。もう少しカチッとした手応えが得られればスポーツ走行でメリットがあると感じた。

フロントブレーキは初期のタッチが硬め。しかし握り込むと効いていき、必要十分な制動力を発揮する。そのため一般道でのブレーキングで不意にABSが作動してしまうような場面はなかった。

ハンドリングは車体の軽さを反映して軽快そのもの。ライダーの入力に対して即座に反応しスッと向きを変えてくれるのでストレスはない。バンクも軽く、狙ったラインを素直にトレースできる。

ただし前後サスペンションはややスプリング感が強い設定なので、大きめのギャップを通過するときに軽い車体がブルッと震えるシーンも。といってもすぐに収束するレベルだが、もう少し減衰が効いていれば荒れた峠道などに遭遇したときも、より安定してコーナーにアプローチできそうだ。

流行を抑えたシャープなスタイリングのSRK25Rからは、世界で躍進するQJモーターの勢いを感じた。しばらく目が離せないブランドだといえるだろう。

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