調整可能なパーツの装着を有効に使っていきたい

K-2プロジェクトに’25年初頭に委託販売車として入庫し店頭に置かれているものというZRX1200DAEG。まだ同店で直接手を入れたものではないが、概要とともに、販売後に想定される内容をK-2・北村さんに教えてもらった。
「新しいオーナーさんが付いたら、その方の好みに合わせて車体や動力系の特性、そして車体姿勢をセッティングします。加えてライディングポジションもオーナーさんの体格に合わせて変えるでしょう。これは必須ですね。車両自体はひと通りの手は入っていて、前後ショックはオーリンズになっていてスイングアームはオーヴァー製。ホイールもゲイルスピードType GP1Sと鍛造品に換わってという具合に、パーツとしていいもの、そして調整の効くものが装着されています。ですから、先ほど言ったセットアップも比較的行いやすいと思います」

なるほどそうだ。つい忘れがちになる車体姿勢とライディングポジションのセッティング。どんないい足まわりを持っていても、車体姿勢が悪ければその良さは生かせないし、オーナーに合わないハンドル~シート~ステップ位置のバイクはコントロール性どころの話ではなくなってくる。これらのセッティングを細かいくらいに行い、それがしっかり効いているから、K-2プロジェクトのお客さんたちは長距離走行をガンガンにこなしたり、フラッグシップモデルでのスポーツ走行も躊躇なく行ったりして楽しんでいるわけだ。この車両も販売後に新オーナーへの合わせ込みが行われることは間違いなしで、気に入られることも期待できる。
よく言われる話だが、パーツが付いているだけでは利点は少ない。それをどう自分に合わせるか。ここまでの話のように、K-2ではその合わせ込みが出来るし、常に意識している。ならば同じ車両を手に入れるとしても、その後の利点がプラスできるショップで購入するのがいい。もちろんエンジンオイルの交換時期や種類、ZRXを含めたNinja系で気にしたい水まわり含めたメンテナンスのことも相談できる。このDAEGの良さは、そうしたバックアップ要素にも及んでいるわけだ。
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Detailed Description 詳細説明

外装はホワイトで、タンデム側シートカバーも含めて車体センターにブラックのコンペティションストライプが入れられる。ミラーはTANAXレイセーブ・シャークミラー7。左右マスターシリンダーにはブレンボRCSをセット。

純正ステムにはゴールドのハンドルバーをマウント。メーターはパネル類を変更しシフトインジケーターも追加。アクティブ・デジタルモニターも2個(スピード、レブ&トリップ)追加されている。

アクティブのLEDナンバーサイドウインカーをリヤに使用してテールまわりもすっきりした印象に。グラブバーは塗装されている。

ライディングステップはケイファクトリーでリヤマスターはゲイルスピードだ。

フレームサイドにはアクティブサブフレームを加える。エンジンはクラッチカバーとパルサーカバー、ジェネレーターカバーがウイリーでスプロケットカバーがケイファクトリーに換装され、ZRXシリーズでは換えたくなるエンジンまわりのビレットパーツも充実した状態だ。ラジエーターも大型化しオイルクーラーも別体で備えられて冷却性も強化される。

インジェクションカバーもチタン製に換えられている。このあたりは好みで純正に戻すことも容易に可能だ。

フロントフォークはオーリンズ正立でフロントブレーキはブレンボP4-40RBアキシャルCNC 4Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。

リヤブレーキはブレンボGP2-CRキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクでフルチタンの排気系は独自のSC=スパイラルコレクターを持ったノジマ・GTS DLC-TI TYPE SCを備える。

リヤサスはOVER RACINGのスイングアーム タイプ9 ZRX1200DAEGにオーリンズ・グランド・ツインリヤショック(KA928)を組み合わせる。前後ホイールはゲイルスピードType GP1Sでサイズは3.50-17/6.00-17。ドライブチェーンはD.I.D.のZVMX525だ。