文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/ライダー:太田安治/写真:南 孝幸
▶▶▶写真はこちら|カワサキ「Z900RS」全体・各部・走行シーン
カワサキ「Z900RS」インプレ(宮崎敬一郎)

Kawasaki
Z900RS
2025年モデル
総排気量:948cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:800mm
車両重量:215kg
税込価格:148万5000円
上質でクラシカルでも走りの実力は最新のZ
Z900RSはかつてのZ1・Z2をオマージュして、その雰囲気を外観にまとった、クラシカル風味の最新テクノロジーでつくられた最新モデル。
ベースとなったモデルはZ900。車体の造りを見ればわかるが、かつてのZ1を彷彿させる乗り味を期待するようなクラシカルな造りでは一切ない。Z900自体アッパーミドルのスタンダードスポーツで、身軽さと自然なハンドリングが魅力。そんなスポーツネイキッドから誕生しているモデルだ。
キャラクターをはっきりさせるために、エンジンは低中速域を補強した性格にしてトルクを重視している。Z900の124PSから111PSにピークパワーを落したが、代わりにずっとフラットな性格になっている。

そんなZ900RSだが、まずサスの動きが素晴らしい。小さな凸凹をゆっくり走っていても、飛ばしていても綺麗に吸収し、細かいガツガツした衝撃が伝わってこない。バネをソフトにしているわけではないのだが、高速減衰が滑らに作動し、素早いサスの動きを上手く抑えていて、過度に大きなピッチングもしない。
さらに驚くのはエンジンの低速域での粘り。6速で1200回転だから、ほぼアイドリング回転で30~40km/hもいかないような速度で緩い上り坂すら上ってしまう。もちろんスロットルを開けなければならないが、ノッキングが出るのはかなりワイドオープンした時だけ。この粘りとトルクには感心する。
それでいて、サスセッティングひとつ変えずに、サーキットもいいペースで走れる。許容リーンアングルはこのクラスのスポーツネイキッドとして納得できる十分な深さだ。
リアの2本ショックに拘っていたら、これほどの幅広い走りをワンセッティングでこなせない。このRS、姿はネオクラシックだが、走りは違う。美しく上質な外観意匠を持った最新のZなのだ。
カワサキ「Z900RS」カラー・人気投票

キャンディトーンレッド

メタリックディアブロブラック × キャンディライムグリーン
【アンケート】あなたはどちらのカラーが好きですか?
お好きなカラーをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
ご投票ありがとうございました。