「XSR」シリーズの最小排気量モデルとして2023年12月にデビューした「XSR125」。ネオレトロなスタイリングは、扱いやすさにもつながっていて、さまざまな楽しみ方ができる一台に仕上がっている。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸
※撮影車両は2024年モデル

ヤマハ「XSR125 ABS」インプレ(太田安治)

画像: YAMAHA XSR125 ABS 総排気量:124cc エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒 シート高:810mm 車両重量:137kg 税込価格:50万6000円

YAMAHA
XSR125 ABS

総排気量:124cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
シート高:810mm
車両重量:137kg

税込価格:50万6000円

見た目、性能共にシリーズのコンセプトを継承

2019年にアジア市場向けに登場したのがXSR155。その日本仕様が原付二種区分に合わせて排気量を124ccとし、2023年12月に登場したのがXSR125。

以前からこの姿は見ているだけに新鮮味は……と思っていたが、実車を見ると外装デザインから細部パーツの仕上げまでヤマハらしいこだわりがあり、改めて魅力的に映る。実際はデルタボックスフレームに倒立フォーク、リンク付きモノショックという現代的な車体構成なのだが、ティアドロップ型のタンク、タックロール表皮のシート、丸形のヘッドライト/メーター/テールランプで優美な雰囲気を演出。50歳以上のライダーならどこか懐かしくも感じるのではないだろうか。

この優美さは跨がっても変わらない。高めにセットされた幅広のハンドルで上体は直立し、シートが前下がり形状ではなく、着座位置からステップまでの距離を確保しているので腰の落ち着きが良くて膝の負担も少なく、ゆったり走るのに相応しいポジションとなっている。

画像: ヤマハ「XSR125 ABS」インプレ(太田安治)

エンジンとメインフレームはストリートファイター的なキャラクターのMT-125と共通だが、このポジションとフロントタイヤの太さの差が乗り味の違いを生んでいる。あまり車体姿勢を変えずにスパッ! と曲がるMT-125に対し、XSR125は加減速によるピッチングを感じやすく、曲がり方も穏やか。

試乗会でミニサーキットで比較したときにはMT-125の旋回力に優位性を感じたが、市街地になるとXSR125の旋回性でも充分、むしろ穏やかな特性で気を使わずに乗れるから、長時間ライディングも快適と感じた。

15PSというエンジン出力はEUのA1免許への対応もあるのだろうが、ピークパワーを追わずに済むことで中回転域での力強い特性が得られている。この特性には7400回転で吸気バルブ側カムシャフトのプロファイルが切り替わるヤマハ独自のVVA機構も効いているはず。

だがパワーフィーリングや吸排気音が急に変わることはなく、一定の加速感でトップエンドまで伸びていく。VVAは本来のエンジン特性をアシストする縁の下の力持ち的な存在と捉えていい。

フロントブレーキの制動力の立ち上がりを強めて欲しい、シフトペダルの高さ調整機構が欲しい、シート上にバッグを固定するための荷かけフックが欲しい……など、注文を付けたい部分もあるが、エントリーユーザーは安心して乗れ、ベテランでも所有感を満たしてくれるオートバイとなっている。     

ヤマハ「XSR125 ABS」カラー・人気投票

2025年4月16日には新色となった2025年モデルが発売された。ライトブルーイッシュグレーメタリック9(シルバー)、ベリーダークオレンジメタリック1(ブラウン)、ブラックメタリック12(ブラック)の全3色が用意されている。

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