文:横田和彦、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸
ヤマハ「YZF-R125 ABS」インプレ(横田和彦)

YAMAHA
YZF-R125 ABS
総排気量:124cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
シート高:815mm
車両重量:141kg
税込価格:51万7000円
ヤマハの本気を感じる操る楽しさに満ちた1台
「コレは相当オモシロイぞ!」YZF-R125に乗って感じたファーストインプレッション。「ヤマハは125スポーツにかなり本気だ!」と受け取れるほどのライディングフィールなのだ。
外観のデザインはYZFシリーズの流れを汲んだものとなっており、125ccモデルとは思えぬ佇まい。注目したいのはフレームとスイングアーム。高剛性のスチール製デルタボックスフレームと、左右非対称のアルミ製スイングアームが採用されており、このあたりからもヤマハの本気度が伝わってくる。
アシスト&スリッパークラッチによって操作感が軽いクラッチをつなぐとタタタタッ! と軽快に車体が押し出されていく。そのままアクセルを大きく開けるとレッドゾーンまで気持ちよく吹け上がり、回転の上昇に比例してダイレクトに加速していく。
どの回転域からもフラットなトルク特性が得られるのは、可変バルブシステム「VVA」の効果によるものだろう。7500回転を境にカムが切り替わるのだが、その変化ははっきりと体感できるものではなく、いたって自然に吹け上がっていく。結果として全域で扱いやすい特性になっている。
ハンドリングは軽快さと安定感がうまくバランスしたもので、前傾姿勢なのでコーナー入口ではフロントに荷重をかけやすく、ブレーキングでの沈み込みも自然。サスのダンピングも効いている。そしてバンクさせるときは身体全体を使う。

ライダーの荷重移動にシンクロして車体が寝ていく挙動は、ミドルクラスのスポーツモデルに近いフィーリング。バンク中のスタビリティも高く、ギャップの影響も受けにくい。YZF-R15と共通の車体なので125ccのパワーに対して余裕があるのに加え、前後サスの作動性が良いことが影響しているのだろう。ミニバイク用のサーキットをフルに満喫できるだけのポテンシャルがあるのだ。
少し気になったのがブレーキの味付け。握り転けを防ぐためか初期の利きが甘め。握り込めば利くが、バイクのキャラを考えると初期段階でもう少し利いてもよさそう。ブレーキパッドを交換することで対応できるレベルだろう。
外観のクオリティが高く、装備や電子制御システムなど上位モデル並みというYZF-R125からは、従来の小排気量車にありがちなセカンドバイク感や、ステップアップの踏み台的なチープ感がない。ライディングフィールも上位モデルに通じるモノがあり、ベテランでも楽しめる歴としたスポーツバイクに仕上がっている。今後の125ccモデルの立ち位置を変えるモデルになるのではないかと感じた。
ヤマハ「YZF-R125 ABS」カラー・人気投票

ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)

ブラックメタリック12(ブラック)

ダークブルーイッシュグレーメタリック9(ダークグレー)
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