なんてこった! 400クラスといえば日本古来の定番クラスだったのに、気づいたら日本の400クラスは黒船戦隊の奇襲攻撃に打ちのめされているじゃないか! いったいこれはどう言うことなのか、ノアと横田が分析した。
文:ノア セレン、横田 和彦
日本独自の排気量「400クラス」が海外メーカーに占領されている⁉
世界が追い付いてきた頃には日本車が手薄になっていた!?
400ccという排気量区分は「中型二輪免許(いわゆるチューメン。今で言う普通自動二輪免許)」と関係が深く、日本発祥と言えるはず。特に80~90年代はこれら400ccが超高性能化して、「こんな楽しい乗り物はないよ! 」と多くの欧州ライダーがこの超高性能な400に恋をして、並行輸出もされていた時代だった。
時は流れて欧州には35kW(47.6PS)までのバイクに乗れる「A2ライセンス」なるものが登場し400クラスのラインアップが急激に増加。世界的にもこの排気量がにわか再注目されてきたわけだ。こうした400の盛り上がりに合わせて海外メーカーもこのクラスに参入。ところが…400ccの本家、国産メーカーがちょっと手薄じゃないの!? カワサキは気を吐いてるけど、スズキなんてスクーター1台のみ! 頼むぜ! 本家は国産のハズだよ!? (ノア セレン)
ベストバランスな排気量だということが世界的に証明されつつある
日本では80年代に400クラスの大ブームがあったけど、当時は大型バイクに乗るための限定解除が合格率1%という超難関だったため、中型免許(現・普通自動二輪免許)で乗れる最大排気量に人気が集中したという背景がある。ではなぜ免許の縛りがない海外で現在400が盛り上がっているのか。
それは「動力性能・車格・価格」のバランスがちょうどよく、幅広いスキルのユーザーが楽しめるからだろう。対象者が多いとブランドの認知度を広める効果も高いとあって、海外勢の力の入れ方はハンパじゃないのだ。ウカウカしていると日本も喰われちゃうぞ〜!(横田和彦)
国内メーカーの400ccクラス ロードモデル 15機種
海外メーカーの400ccクラス ロードモデル 7カ国 16機種
文:ノア セレン、横田 和彦