峠もサーキットも楽しむ今どき仕様のZ900RS
「Z900RSは、旧車風にまとめている方が多いと思います。私は現代のバイクとして、ワインディングもサーキットも楽しめる、スーパースポーツとも同等に走れるバイクに仕上げたいと思ってカスタムを進めたんですよ」とは、このZ900RSのオーナー、井川さんの弁。キャンディトーンブルーの純正外装色に合わせたダーク系を基調に、きれいにまとめられた外観。パッと見では分かりにくいが、なるほどカーボンパーツを多用するなど〝今どき感〟を重視しているのが分かる。大物パーツはサンクチュアリー横浜大和の手を借りて、細かなパーツチョイスとフィッティングは自らの手で行ったそうだ。自らインターネットを駆使して調べオーダーしたシートやフロントフェンダーの塗装は“自分だけの1台”への井川さんのこだわりだ。
「マフラーはストライカーのブラックラインに原田消音器のサイレンサーを組み合わせています。サイレンサーのブラックアウトはお世話になっているショップさんに頼んだモノです。“こんなの売ってるの?”と聞かれる、美しい仕上がりが自慢です(笑)」とも井川さん。
市販パーツに飽きたらず、自身で少し手を入れる、そんな井川さんの考えが車両全体のまとまり感を醸した、そんなセンスとこだわりに注目してほしい1台でもある。
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Detailed Description 詳細説明
LEDヘッドライトやメーターナセル/メーターは純正で、ウインカーを小型LEDに変更。フロントブレーキマスターはブレンボRCS、クラッチホルダーはコーケン製に置換される。
ハンドルバーはハリケーン、トップブリッジ上にはヨシムラPRO-GRESS2メーターとkaedear製スマホホルダーが並ぶ。
いわゆる青タイガーカラーのタンクは純正キャンディトーンブルー。マット調のカーボンインジェクションカバーの下に装着されるのはアーキ・カーボンABSカバー。フレーム前端にもアーキのカーボンハイフローステムヘッドカバーが備わる。
シートは近所の野口自動車内張製作所に、自身の体格や好みで仕上げてもらったワンオフ品。タンデムグリップはウイリーキッズ製だ。
エンジンはノーマルだが、ともにブラックアウトしたノーブレストのダウンチューブキットとオーヴァーのサブフレームを装着。フレームスライダーもオーヴァーで、ほかに左右エンジンカバーも備える。ラジエーターシュラウドはストライカー“SAD”で、ラジエーターコアガードはZ900RS SE用の純正アクセサリーを使う。アンダーカウルはストライカー製だが、マフラーやスイングアームとの干渉を避けるためにステーを起こしてフィッティングしてある。
知り合いのバイクショップにブラックアウトを依頼した、原田消音器のサイレンサーは自慢の一品。エキパイ側はストライカー・ストリートコンセプト・チタンのブラックライン。
前後のカーボンフェンダーはA-TECHで、フロントはペイントショップのスムースラインでキャンディブルーに塗装。フロントフォークにはオーリンズのFKSカートリッジキット(FKS511)を組む。フロントブレーキはブレンボM-4キャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクの組み合わせだ。
リヤショックはオーリンズKA739に換装。タンデムステップもストライカーのSports Touring Concept オリジナルタンデムステップバー“STC”に換装される。
スイングアームはオーヴァー・タイプ11。前後ホイールはO・Zのアルミ鍛造、GASS RS-A。サイズは純正に同じフロント3.50-17/リヤ5.50-17を履く。リヤブレーキはブレンボP2-CR84キャリパーにサンスター・プレミアムレーシングディスクだ。