固定観念に囚われない新しい需要に応えた見本

「オーナーさんの要望が“18インチホイールのノスタルジックな印象でありながら、現代的なポテンシャルを存分に持たせてほしい”というものでした。それで新たに18インチ用のE×Mパッケージを製作し、φ43mmフロントフォーク仕様で作りました」

こう言うのはACサンクチュアリーの中村さん。E×Mパッケージ(エクスチェンジモードパッケージ)とは、同店の母体であるノーブレストによるオーリンズ・フロントフォークのボルトオンキット。日本扱い元のラボ・カロッツェリアから正規供給を受けたオーリンズRWUφ43mm正立フロントフォークに天吊りフロントフェンダー、キャリパーサポートを合わせたボルトオンキットで、サイドマウント(アキシャル)ならφ320mmディスク、ラジアルマウントならφ310またはφ320mmディスクを使えるような設定がされている。今までは17インチ仕様適合だったものに、18インチ仕様を加えたということだ。

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「18インチZだと純正φ36mmからφ39mmくらいの細身のフロントフォーク、丸パイプのスイングアーム+レールタイプ補強、CRキャブレターといった構成があるべきスタイルというか、セオリーとしてあって、私もずっとそう考えていました。

そのパッケージで全然問題ないんですけど、ここ1、2年ほどです。18インチにφ43mmフロントフォークというリクエストも増えたんですね。φ43mmは大径な上に内部構造などから分かるようにフォーク性能も高いですし、ならばと踏み切りったんです。

この車両はさらにマフラーも18インチに合うようなショート管やアルミサイレンサーなどでなく、ウェルドクラフトチタンで行きたいということでした。これも18インチ+φ43mmフォーク仕様をアシストしたと思います。走り味は18インチが持つ軽快なものである一方、ルックスは17インチ仕様が持つような新しさがある。新旧融合という特徴も持った車両になりました」

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Zカスタムでは17インチ、18インチというタイヤの選択がそのままパッケージの特徴につながることも多かったが、最近はこのような両者クロスオーバー仕様も見られるようになった。確かに見栄えもいい。冒頭のE×Mパッケージの18インチ仕様は’23年夏発行のノーブレスト最新カタログ〝バイブル10〟にも記載されたから、さらに作例は増えるだろう。この車両はその先駆となる1台でもある。

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ステムはスカルプチャーφ43ステムキットTYPE-1(18インチ用E×Mパッケージにはこのステムも同梱される)でオフセットは60から45mmに変更。メーターは純正ベースでエンジン回転計をスタックST200に換装している。ハンドルは適度に低く適度にストレートなデイトナ・RCMコンセプトハンドルバーをマウントする。

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クラッチは油圧駆動化した上で左右マスターシリンダーはブレンボRCSにコンバートされ、作動の軽さとタッチの良さを提供。

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ステップキットはナイトロレーシング。ドライブチェーンは江沼チェンのナローボディタイプ、RK530RCM(BK;GP)を使っている。

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シートはデイトナ・RCMコンセプトCOZYシート。質や形状の統一感も高く、多くのRCMにも使われてきた。外装はエンジェルが塗装。

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フレームはサンクチュアリーオリジナルST-2補強で12カ所を補強する。エンジンはφ71mm鍛造ピストンでの1045cc仕様でPAMS HFバルブやオーバーサイズバルブガイドを組み、クランク芯出しを行いPAMSクラッチコンバートキットもセットする。点火系はウオタニSP-Ⅱを使う。

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キャブレターはヨシムラTMRφ38mm-MJNのデュアルスタックファンネル仕様をマウントしている。

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「18インチ・オーリンズ E×M エクスモードパッケージ」のフォークスパンは210mm、Mk.Ⅱなどの4穴留めディスクに適合するホイールに対応している。アクスル径はφ17mmで、この車両のホイールはMAGTAN JB1の3.00-18/4.50-18サイズ。フロントブレーキはブレンボ・アキシャル4Pキャリパー+サンスター・トラッドディスク(φ320mm)の組み合わせ。

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リヤブレーキはブレンボP2-CR84キャリパー+サンスター・トラッドディスク(φ250mm)の組み合わせ。マフラーはナイトロレーシング・4in1“ウェルド”クラフトチタン3D EXマフラー+同コニカルチタンV-IIサイレンサーを装着する。

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リヤショックはオーリンズ・ブラックライン(KA756)でスイングアームはスカルプチャーの18インチ専用セミワイドスイングアームだ。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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