RCMニンジャ・ニューTYPE-Rのアップグレードした姿の最新がこれだ!

RCM(Radical Construction Manufacture)と呼ばれる前後17インチのコンプリートカスタム車をもう20年以上展開するACサンクチュアリー。ニンジャにも“RCMニンジャ・スポーツパッケージニューTYPE-R”がメニュー設定されていて、コンスタントなオーダーがある。この車両は、RCM-542というシリアルナンバー(製作番号)が付けられたコンプリートカスタムだ。ショップデモ車として2023年の大阪、東京の各モーターサイクルショーの江沼チェンのブースに展示され、また、しゃぼん玉本店でも展示されていたので、実車を見たという人も多いだろう。

どういう内容かを知るにあたっては、ニューTYPE-Rの成り立ちを聞いておくのがいいだろう。ACサンクチュアリーの中村さんは言う。

画像1: RCMニンジャ・ニューTYPE-Rのアップグレードした姿の最新がこれだ!

「このRCMニンジャ・ニューTYPE-Rは、純正対策パーツや後継機パーツを使ってフルオーバーホールしたエンジンを使うことが基本です。その中でヘッドまわりは再構築したり、シリンダーは水圧検査なども行ったりと、今まで以上、オーバーホール以上でしっかり仕上げたい部分になりましたし、それを実行しています。もちろんトルクや上のパンチはほしいということで、少し排気量を上げるという追加オーダーも多くなっています。現代的な17インチタイヤを履くためのシャシーを楽しめるエンジンが重要で、その上で安心して走るという使い方が主流という、今のニンジャ事情に合っているんでしょう」

RCMニンジャが確立した2000年当時は、まだニンジャは現役車両。だから手を入れるならまず車体側=17インチメニュー。そういう背景もあって、早くにこの仕様=前後17インチ化に加えての17インチ適合ディメンションの取り込みや、リヤタイヤワイド化に応じたドライブチェーンオフセット軌道確保などのフレーム加工を確立した。

その後車両の生産終了や、エンジンや電装パーツの純正廃番が進んだこと、良好な中古個体が減ったことを受けて、2015年にRCMニンジャにニューTYPE-Rが設定されたのだった。ここまでに説明したような車体&エンジンメニューを施した“スタートエディション”がまず基準として用意され、それで中村さんが言うように、十分に17インチニンジャを楽しむことができる。

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ただこの車両オーダー時に、オーナーが好みで各部パーツや仕様を変えて個性化を図る=アップグレード化するパターンがほとんどだと聞く。そのアップグレードした姿の最新の見本がこの車両だったというわけだ。ニューTYPE-R“スタートエディション”からは、キャブレターを標準のTMRからアップグレード。車体側も、ブレーキキャリパーにラジアルマウント/CNCボディを選択したり、スイングアームにスタビを加えるなどのアップグレードが図られる。ホイールも、同じO・Zレーシング製鍛造ホイールながら、これまで標準として使ってきた5本スポークのPIEGAから、今後は今主流の6本スポークのGASS RS-Aが標準に変わるということも含めての換装がされている。

こうした変更は最新を意識したパーツ使いにもなっているし、カスタムペイントも車両の仕上げに重要な要素。つまり、ニンジャカスタムの最新仕様の見本という役目も、このアップグレード仕様は担っていたと考えていいのだ。

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Detailed Description 詳細説明

画像1: Detailed Description 詳細説明

メーターはカーボンとアルミの2分割でパネルを新作し、スタックST700SR(アナログ回転計+多機能デジタルパネル[速度等を表示])、同ユニバーサルメーター(左=油温、右=燃料)を配置。デイトナRCMコンセプトハンドルをスカルプチャー・ステムキットTYPE-1(オフセット[STD:40→]37mm)にマウント、左右マスターはブレンボRCSでレバーもともにZETA RCMコンセプトFLIGHTレバー。ミラーはマジカルレーシング・レーサーレプリカミラー・タイプ2ヘッドを純正同様にフロントカウル側にセットする。

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純正のグラフィックパターンをアレンジしてオレンジ主体で仕上げた外装ペイントは奥進。燃料タンクは耐錆性にも配慮してビーターのアルミ製を使う。

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シングルシートスタイルのシートはデイトナ・RCMコンセプトCOZYシート。快適なポジションを設定し、優れたホールド性も持つものだ。

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ステップキットとタンデムステップはともにナイトロレーシングで、ステッププレートにTTアダプターで強固に接続されるダウンチューブはナイトロレーシングコンビネーションKIT-Ⅲ。ニンジャフレーム本体はピボット下の左右張り出し部をカットした上で延長加工し、ドライブチェーンオフセット軌道対応とインライン処理を行う。前端のカウルマウントボス部の補強も行った上でブラスト処理後にパウダーコート仕上げした。

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エンジンは純正に2mmオーバーサイズのヴォスナーφ74.5mm鍛造ピストン(圧縮比11.5:1)を組む958cc仕様。クランクは曲がり修正/ジャーナルラッピング/ダイナミックバランス取りを行い、シリンダーは水圧検査(スリーブ外側が冷却水路でもあるので、水漏れがないか確認)等も行う。ヘッドはニューTYPE-R専用の焼結合金製オーバーサイズバルブガイドを組みシートカット等も行う、フルオーバーホールを超えた仕様だ。

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キャブレターはスタートエディションのTMRφ38mmに対してアップグレードされたTMR-MJNφ38mmのデュアルスタックファンネル仕様をマウントする。

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ナイトロレーシング・正立E×MパッケージによってオーリンズRWUフォーク(φ43mm)を組むフロントまわり。フロントブレーキはキャリパーがCNC/ラジアルマウントのブレンボGP4 RXでディスクがサンスター・プレミアムレーシングディスクという組み合わせ。

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リヤブレーキはキャリパーがブレンボCNC P2 34ニッケルコートでディスクがサンスター・プレミアムレーシングディスク。排気系はナイトロレーシング・チタンエキゾースト(4-1)のヒートポリッシュでサイレンサーはナイトロレーシング・ヴァリアントチタンサイレンサーのブラックだ。

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スイングアームはスカルプチャーR.C.M.専用ワイドスイングアームの上側に最中合わせスタビを追加したアップグレード仕様で、リヤショックはニンジャ17インチ用オーリンズ。ホイールはアルミ鍛造のO・ZレーシングGASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズを履くが、このGASS RS-Aは今後のRCMニンジャ・ニュータイプRの標準になるという。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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