ノア セレンと横田和彦の凸凹コンビが現行モデル2台をズバッと評価! 今回は名車の血筋を受け継いだビッグバイク、KATANAとZ900RS CAFEを比較。ふたりとも旧車にはめっぽう詳しいので、言いたいことはたくさんあるようだ。
文:横田和彦、ノア セレン/写真:関野 温
画像: ノア セレン(左) 大排気量のスズキ バンディット1200とアプリリア トゥオーノ1000、そして普段使いにはヤマハ トリッカーを所有するヒョロ長の185cm。 横田和彦(右) 16歳で原付免許を取得後、さまざまな排気量のバイクを乗り継ぐ。プライベートもバイク漬けで、日常の足からイベントレース参加まで幅広く活動中。身長165cm。

ノア セレン(左)
大排気量のスズキ バンディット1200とアプリリア トゥオーノ1000、そして普段使いにはヤマハ トリッカーを所有するヒョロ長の185cm。

横田和彦(右)
16歳で原付免許を取得後、さまざまな排気量のバイクを乗り継ぐ。プライベートもバイク漬けで、日常の足からイベントレース参加まで幅広く活動中。身長165cm。

歴史的名車の名を受け継ぐネイキッドスポーツの実力をチェック

【横田和彦がこの2台を選んだ理由】

バイク史に残る名車の血統を受け継ぐ、KATANAとZ900RS CAFEの対決をセレクトした横田氏。どのような理由で2台を選び、そしてどう評価するのだろうか。

画像: 歴史的名車の名を受け継ぐネイキッドスポーツの実力をチェック

日本のバイク史に残る名車の子孫をジャッジ

Zとカタナ。老若男女問わずバイク乗りであれば一度は聞いたことがあるはず。その歴史は古く、初代GSX1100Sカタナは1981年にデビュー、Z1に至っては1972年に登場している。その名が現代まで長く記憶されているのには訳がある。生まれた時代の先を行く機構やポテンシャル、唯一無二のデザインなどが多くのライダーの心に刻まれ、語り継がれているからなのだ。

その歴史的名車のDNAを受け継ぐ2台を選んだ理由はズバリ「どっちもオレが大好きなバイクだから」。個人的な話で申し訳ないが、バイクに乗り始めた青春時代にZや刀、CBといった空冷4気筒エンジン搭載車のカスタムが大ブームになった。そのときに先輩たちが乗っていたカスタム車が最高にカッコよく見えた。そしてこの2台からはそれに通じるものを感じるのだ。こんな魅力的なバイク、ほっとけるわけないでしょ!


【ノア・セレンのこれまでの2台の評価】

激速でダイレクトな刀、付き合いやすいZ

カワサキはこういうバイクの作り方が本当に上手だなと感心してしまう。販売台数的にも、近年のビッグバイククラスに与えたインパクトをはじめ、アフターパーツメーカーの活性化という部分に至るまで、大成功と言えるZ900RS。カッコだけじゃなくてとにかく接しやすくて乗りやすいので、いい意味でとても便利だ。もはやこういったネオクラシックという分野を超越して、2020年代のスタンダード車だろう。

対するKATANAはスズキ版ネオクラではあるけれど、こっちはもっとガチなスポーツバイクがベース。オリジナルのKATANAも当時のガチなスポーツバイクがベースだったという意味でコンセプトは変わらないが、スポーツに対する本気度はZとはちょっと違う。乗り物・乗り味としてはライバルじゃない気がする。スズキファンとしてはKATANAを推したいが??

KATANA vs Z900RS CAFE|スペック・カラー・ライディングポジション比較

サイドビュー

KATANA

画像: GSX-Sをベースにここまで「KATANA化」したことが素晴らしい。アルミフレームや高荷重設定サスペンションも本気度が高い。

GSX-Sをベースにここまで「KATANA化」したことが素晴らしい。アルミフレームや高荷重設定サスペンションも本気度が高い。

Z900RS CAFE

画像: かつてのZやゼファーをイメージさせるルックスはとても魅力的。CAFE仕様はミニカウルと段付きシートを装備する。

かつてのZやゼファーをイメージさせるルックスはとても魅力的。CAFE仕様はミニカウルと段付きシートを装備する。


スペック比較

KATANAZ900RS CAFE
税込価格160万円146万3000円
全長×全幅×全高2130×820×1100mm2100×845×1190mm
ホイールベース1460mm1470mm
最低地上高140mm130mm
シート高825mm820mm
車両重量215kg217kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量998cc948cc
ボア×ストローク73.4×59.0mm73.4×56.0mm
圧縮比12.210.8
最高出力150PS/11000rpm111PS/8500rpm
最大トルク10.7kgf・m/9250rpm10.0kgf・m/6500rpm
燃料タンク容量12L17L
変速機形式6速リターン6速リターン
キャスター角25°25゜
トレール量100mm98mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・190/50ZR17120/70ZR17・180/55ZR17
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・ディスクダブルディスク・ディスク
※今回の比較車両は2023年モデル。Z900RS CAFEは2024年モデルで価格が改定。税込151万8000円となった。

カラーバリエーション

KATANA

Z900RS CAFE

カラーは「メタリックディアブロブラック」のみ。

画像: メタリックディアブロブラック

メタリックディアブロブラック


ライディングポジション比較

比較的似た感じの腰高なポジション

Z900RS CAFEはスタンダードのZ900RSよりもハンドルの高さが低く、シートは中央が盛り上がり20mm高くなっている。そのため往年の名車Z1に近い雰囲気のスタンダードとは異なった軽い前傾姿勢になる。シートのクッション性は高く座り心地はソフトだ。KATANAはハンドルがややライダー寄りで上体は起き気味。対してステップ位置が高めで後ろというスポーティな感じ。シートは路面状況が伝わってくる硬さなのでスポーツ走行しやすい。

KATANA

シート高:825mm
ライダーの身長:165cm

画像1: ライディングポジション比較

Z900RS CAFE

シート高:820mm
ライダーの身長:165cm

画像2: ライディングポジション比較

並べて比較

KATANA

画像1: 【比較インプレ】スズキ「KATANA」VS カワサキ「Z900RSカフェ」|スポーツ走行・街乗り・ツーリング性能・装備類まで徹底チェック

Z900RS CAFE

画像2: 【比較インプレ】スズキ「KATANA」VS カワサキ「Z900RSカフェ」|スポーツ走行・街乗り・ツーリング性能・装備類まで徹底チェック

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