この記事では、同企画内で「BIGクラス(over750cc)」にカテゴライズされる、1000ccクラスのスーパースポーツモデルのノミネート車をまとめて紹介します。
Honda CBR1000RR-R FIREBLADE/CBR1000RR-R FIREBLADE SP/CBR1000RR-R FIREBLADE SP 30th Anniversary
H-012(ジャパンバイクオブザイヤー2023 投票番号)
2020年に登場したCBR1000RR-Rは、MotoGPマシン・RC213V譲りの最新テクノロジーを取り入れたSS。999cc水冷並列4気筒エンジンは、ボア×ストロークにRC213Vと共通の超ショートストローク設定を採用。フレームは高剛性を追求せず「しなり」を重視、電子制御デバイスはより高精度、高機能に進化した。精悍なスタイリングも、RC213Vで得られたノウハウをもとに高速走行での空力特性を重視したもの。
オーリンズ製の電子制御サスを装備した上級モデル・SPもラインアップされている。2022年モデルでは吸排気系が見直され中速域での加速性能を向上させ、「Honda セレクタブル トルク コントロール(HSTC)」の制御プログラムに変更を受けた。また、『ファイアーブレード』生誕30周年を記念する特別仕様車も用意された。
YAMAHA YZF-R1 ABS / YZF-R1M ABS
Y-002(ジャパンバイクオブザイヤー2023 投票番号)
ヤマハ製スーパースポーツのフラッグシップモデル。2020年モデルでマイナーチェンジを受け、新しいシリンダーヘッドやインジェクターの位置変更など、大幅に改良されたエンジンを採用。ユーロ5排出ガス規制に適合させながら、さらなる高回転化への対応も図り、スロットルの開け始めからのリニアなフィーリングとトルクを感じやすい特性を実現している。前後サスは設定を変更、電子制御システムにはエンジンブレーキマネジメントとブレーキコントロールを追加するなど、改良の手は全身に及んでいる。
また、電子制御サス・ERSを組み合わせたオーリンズ製サスペンションを採用した上級モデル・YZFーR1Mもマイナーチェンジされ、デザインを一新したカウルとテールカウルはカーボン製を採用している。2022年モデルではカラー変更を受け、ヤマハのWGP参戦60周年記念モデルも受注期間限定で発売された(現在は受注を終了)。
SUZUKI GSX-R1000R ABS
S-003(ジャパンバイクオブザイヤー2023 投票番号)
GSXーRシリーズの最高峰モデル。2017年に6回目のフルモデルチェンジで登場し、フレームもエンジンも極限まで軽量化・コンパクト化を推し進め、重量と剛性バランスを最適化しハンドリングを改善。エンジンは、可変バルブタイミング機構・SRVVTをはじめとした新技術を大胆に取り入れ、国内仕様でも最高出力197 PSという強力なパワーを実現した。現在は生産を終了している。
Kawasaki Ninja ZX-10R KRT EDITION
K-005(ジャパンバイクオブザイヤー2023 投票番号)
カワサキの最新技術を結集して開発されたスーパースポーツ。2021年型でレースポテンシャルの向上を狙って、カウル一体型ウイングダクトを装備し、優れた空力性能とダウンフォースを発生する先進的な空力技術を取り入れた形状のカウルを採用。車体のジオメトリーを見直し、細部を熟成したエンジンには空冷オイルクーラーを装備。
2022年モデルではSTD、世界選手権に挑むカワサキワークスチームのカラーリングが施されたKRTバージョン、専用にチューニングされたエンジンにマルケジーニの鍛造ホイールも装備した世界500台限定のホモロゲーションモデル・ZX-10RRの3車種があったが、2023年モデルではカラー&グラフィック変更されたKRT EDITIONのみのラインアップとなっている。