2023年5月10日にホンダ「XL750トランザルプ」のプレス向け試乗会が行われた。オンロード&オフロードを走って分かった新型アドベンチャーモデルの特性をお伝えする。
文:山口銀次郎/写真:井上 演

ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

画像2: Honda XL750 TRANSALP 2023年モデル 総排気量:754cc エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒 シート高:850mm 車両重量:208kg 発売日:2023年5月25日(木) 税込価格:126万5000円

Honda XL750 TRANSALP
2023年モデル

総排気量:754cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒
シート高:850mm
車両重量:208kg

発売日:2023年5月25日(木)
税込価格:126万5000円

フロントカウル&スクリーン

画像1: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

フロントカウル&スクリーンは、張り出しを最小限に抑えたコンパクトなデザインとなるが、広い視界と高い防風性を確保している。高い効果を発揮しつつ、軽快感を損なわないサイズ感は秀逸といえる。


エンジン

画像2: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

コンパクトなエンジンヘッドは、CRF450やアフリカツイン等に用いられているユニカム方式を採用。1カム化の恩恵として、バルブ挾み角を小さくすることにより燃焼効率を高めることが可能だという。また、吸気ポートのストレート化を実現し出力の向上を実現。270度クランクランクを採用し2次振動をキャンセルする。そして、クランクを中心にフロントに軽量なバランサー1ウエイトと、リアにバランサー1ウエイトを配置する2バランサー式を採用し、1次振動と偶力をキャンセルする構造となる。

クラッチには、クラッチを操作の負担を軽減するアシスト機能と、急激な減速時やシフトダウン時のロック現象を和らげるスリッパー機能を備えたアシスト&スリッパークラッチを採用している。


フレーム

街乗りなどでの軽快な取り回しやハイウエイでの高い安定感、さらに未舗装路での走破性など、異なる要望を高次元でバランスさせた新設計のダイヤモンドフレーム。各部の薄肉化やレイアウト&形状等を最適化し、フレーム重量18.3kgと同クラスのフレームと比べかなり軽量なものとなる。


フロント 足まわり

画像3: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

フロントフォークは、インナーパイプ経Φ43mmのショーワ製倒立タイプを採用。ストローク量は200mmを確保する。軽量化と強度&剛性バランスの最適化を図ったトップブリッジ&ステムアンダーブラケットは、アルミ鍛造製を採用。ダブルディスクにはΦ310mmのペタルローターを採用。キャリパーは、片押し2ポットタイプを装備。ホイール径は21インチ。タイヤはメッツラー製カルーストリートを装着。


リア 足まわり

画像4: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

スイングアームには、アフリカツイン同様のアルミハイブリッドタイプを採用しアクスルトラベルは190mmを確保。プロリンクを介しモノショックを採用。リアディスクはΦ256mmのペタルローターを採用し、片押し1ポットキャリパーとの組み合わせとなるリアブレーキ。リアタイヤは、18インチワイヤースポークホイールに、タイヤサイズ150/70R18のメッツラー製カルーストリートを装着。


メーター

5.0インチTFTフルカラー液晶を採用したマルチインフォメーションディスプレイ。4パターンの画面表示と2色の背景色を好みで選ぶことが可能となっている。スマートフォンをBluetoothで連携し、ハンドルスイッチやBluetooth接続がされたインカムの音声などで、スマホのアプリやマップ等の操作可能とする「HSVCS(ホンダ・スマートフォン・ボイス・コントロール・システム)」を採用。

ライディングモードは4パターン+ユーザー設定を用意。舗装路でスポーティかつパワフルな設定の「スポーツ」。街乗りから郊外まで幅広い走行シーンを想定した「スタンダード」。雨天時などでの滑りやすい路面で安心して走行できる「レイン」。未舗装路や悪路を走行する際に推奨とされる「グラベル」。それぞれは、エンジンパワー、エンジンブレーキ、HSTC(ホンダ・セレクタブル・トルク・コントロール)、ABSといった制御をバランスさせ設定されている。さらに、それぞれの制御を好みに設定できる「ユーザー」モードを装備。


燃料タンク

画像5: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

燃料タンク後端はスリム絞れたグラマラスな形状となり、容量16Lを確保する。


シート

画像6: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

ユニットタイプシートのライダー側は、前後長があり自由度が高く、後端はゆったりと腰を落ち着かせられる幅広タイプとなる。握りやすいタンデムグリップも兼ねるキャリアを標準装備。タンデムシート座面とキャリアがほぼフラットになるため、荷物の積載時に安定するデザインとなっている。

画像7: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

表皮はザラついたものだが、体重のかかり具合でグリップをしたり滑りが良くなったりする特性がある。


ハンドル

画像8: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

緩やかなベンドを描くパイプハンドルと、高めのライザーの組み合わせとなるハンドル回り。


テールまわり

画像9: ホンダ「XL750トランザルプ」各部装備・ディテール解説

LEDランプ採用のシンプル形状のテールランプ。ウインカーには、車線変更時や右左折終了後に自動で点滅を停止させるオートキャンセルウインカーを採用。また、急制動時にはブレーキランプの点灯だけではなく、ハザードランプを高速点滅させるエマージェンシーストップシグナル機能を装備している。

ホンダ「XL750トランザルプ」主なスペック・燃費・製造国・価格

全長×全幅×全高2325×840×1450mm
ホイールベース1560mm
最低地上高210mm
シート高850mm
車両重量208kg
エンジン形式水冷4ストSOHC(ユニカム)4バルブ並列2気筒
総排気量754cc
ボア×ストローク87.0×63.5mm
圧縮比11.0
最高出力67kW(91PS)/9500rpm
最大トルク75N・m(7.6kgf・m)/7250rpm
燃料タンク容量16L
変速機形式6速リターン
キャスター角27゜00′
トレール量111mm
タイヤサイズ(前・後)90/90-21M/C 54H・150/70R18M/C 70H
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
乗車定員2人
燃料消費率 WMTCモード値22.8km/L(クラス3-2)1人乗車時
製造国日本
メーカー希望小売価格126万5000円(消費税10%込)

文:山口銀次郎/写真:井上 演

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