伊ミラノで開催中の、欧州最大規模の2輪見本市「EICMA2022」にて、アプリリアは将来の新機軸となりそうな2輪EVプロジェクトを公表しました。この動きはアプリリアが属するピアッジオ・グループの電動化戦略の一環であり、アプリリアはスポーツ車の分野のEV化を担うことになるのでしょう。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年11月10日に公開されたものを一部編集し転載しています。

エレクトリカ・コンセプトは、若いライダー向けのEVとして企画されました

1945年創設のアプリリアがピアッジオ・グループ傘下におさまったのは2004年以降のことですが、アプリリアの2輪EV計画である「エレクトリカ・プロジェクト」には、ピアッジオ・グループの技術が活用されています。

2009年に初のハイブリッド3輪スクーターのMP3ハイブリッドを登場させ、近年もピアッジオ1という電動スクーターを販売するピアッジオ・グループですが、そもそもピアッジオ・グループが電動技術を手がけ始めたのは1975年と古く、その技術蓄積は歴史の長さに比例して多量です。

EICMA2022で公開されたアプリリアのエレクトリカ・コンセプトは、若者層のライダーを対象とするもので、カーボンニュートラル時代が到来してもスポーツバイクの楽しみを若者たちに提供したい・・・というピアッジオ・グループの想いから生まれたものです。

画像: aprilia ELECTRICa Concept トリプルヘッドランプクラスターが特徴的な、エレクトリカ・コンセプトのフロントまわり。ナックルガードによってその存在はこの写真からはわかりませんが、前後ブレーキはハンドル側のレバーで操作する方式です。これは一般的なスクーターからの乗り換えが、違和感なくできるように・・・という考えによるものです。 www.aprilia.com

aprilia ELECTRICa Concept

トリプルヘッドランプクラスターが特徴的な、エレクトリカ・コンセプトのフロントまわり。ナックルガードによってその存在はこの写真からはわかりませんが、前後ブレーキはハンドル側のレバーで操作する方式です。これは一般的なスクーターからの乗り換えが、違和感なくできるように・・・という考えによるものです。

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画像: 後輪の駆動には、チェーンを使用しています。キーレスシステム、アクティブ電子制御ライダーエイドなど、小型2輪EVながら充実した装備を誇ります。 www.aprilia.com

後輪の駆動には、チェーンを使用しています。キーレスシステム、アクティブ電子制御ライダーエイドなど、小型2輪EVながら充実した装備を誇ります。

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余談ですが、「ELECTRICa」の末尾が「a」と小文字表記なのが気になりました。おそらくこれは、アプリリアのブランドロゴを意識して、あえて小文字の「a」を使っているのでしょう。

詳細なスペックが、紹介される日を楽しみに待ちましょう

残念ながらエレクトリカ・コンセプトの詳しいスペックは公表されていないのですが、ライトウェイトで、ゼロエミッション、そして楽しくて満足のいく走りを実現し、未来の都市でも最大限の自由と喜びを提供する、新しいコンセプトのバイク・・・というリリースの説明を読む限り、ICE(内燃機関)125cc以下、11kW(15馬力)以下を対象とする、EU圏A1ライセンスで運転できるモデルだろうと想像できます。

画像: 寸法・重量のスペックは不明ですが、コンパクトなボディサイズと低いサドル高、軽量化・・・というリリースの文言から、エレクトリカ・コンセプトはアプリリアのスポーツバイクらしさあふれる、軽快な走りが楽しめる小型2輪EVであることが想像できます。 www.aprilia.com

寸法・重量のスペックは不明ですが、コンパクトなボディサイズと低いサドル高、軽量化・・・というリリースの文言から、エレクトリカ・コンセプトはアプリリアのスポーツバイクらしさあふれる、軽快な走りが楽しめる小型2輪EVであることが想像できます。

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2021年からMTディストリビューション社とのライセンス契約で「eSR2」を生み出し、電動モビリティ業界にも参入したアプリリアですが、いよいよ2輪EVの分野への本格参戦が「エレクトリカ・プロジェクト」によって始まることになりそうです。

詳細なディティールが、現時点でまったくわからないのがとてもモヤモヤしますが・・・。ともあれアプリリアから更なる最新情報がリリースされるのを、楽しみにして待ちたいです。というか、待つしかないですね(苦笑)。

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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