車体を先に作り込み、見せる要素も質感も高める
「足まわり、ホイールやサスにブレーキといった部分はずっと注目されていましたが、ここに来てエンジンを含めた動力系に興味を持つ方が増えた印象があります。格好良くするのはもちろん、機能も高めるという中で、走り。そうした意味でパワーユニットの相談が増えているように思えます。当店で手がけるカスタム、“しゃぼん玉SS(ストリートスペシャル)”の中でも推している点です。
サーキットも視野に入れて、格好良く走りたい、真剣に走りたい、いじりたいという欲求が出てきてるんでしょう。ですからカムやハイコンプピストンといったエンジン内部パーツ、それにDAEGでも人気が高かったSEチューニング(ECU調整)などをご案内するようにして応えています。当店オリジナルのビッグラジエーターも販売を始めました。これも動力系強化への一環になります」
![画像1: 車体を先に作り込み、見せる要素も質感も高める](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/f6ba3f1e3a5c642d745fdca02fea93ed2e2bfb20.jpg)
しゃぼん玉でのZ900RSユーザー層について、マネージャーの滝川さんはこう言う。車両も多く、パーツの動きも多い。しかも程度の差はあっても、必ず手が入っていく。ただその手の入れ方の方向が少し変わってきて、動力系への注目が出てきたようだ。
それに対応したというオリジナルビッグラジエーターを装着した例が、この車両だ。内容は担当した中村さんに聞こう。中村さんはしゃぼん玉に籍を置く前から自身のZRX1100をウルトラヘビーと言えるほどにカスタムで突き詰めていて、オーナーの佐藤さんはその車両の雰囲気とセンスを生かしてお任せで依頼したという。
![画像2: 車体を先に作り込み、見せる要素も質感も高める](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/575bcc0f0839bada6fab26e58a0c31cfac0b1877.jpg)
「このZ900RSは、ストリートの枠は出ないけれどもサーキットまで狙える性能を持たせようという“ロードゴーイングレーサー”をコンセプトにしています。入庫以前から装着されていたマフラーなど以外、パーツはこちらで選んで提案しています。新しいビッグラジエーターもそのひとつです。これは純正ステーを生かせるよう、またある程度のマフラーに対応できるようにした製品です。純正では水温計が付かないのですが、このラジエーターはラジエーターキャップ付近にセンサボスを溶接していますから、ヨシムラ製メーター等が使えて水温が分かります。
エンジンカバー類をウイリー製削り出しにしたり、足まわりもオーリンズ&ブレンボにしたりというのは、機能とルックスを高める部分です。この車両ではエンジンはノーマルですが、フロントフォークやスイングアーム、ラジエーターも含めて、今後Z900RSでエンジンチューニングをしたいという人に向けて、パワーアップを受け入れるボディメイクの見本という作りになりました」
注目の高まる動力系自体にも、それを受け止める車体側にも配慮する。こうした車両からも、次へのノウハウができる。もちろんしゃぼん玉が常々考える、見せる要素もしっかりと盛り込まれている。この車両、単なる提案に終わらず、現時点でのZ900RSカスタムのひとつの見本となっていると思える。
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Detailed Description 詳細説明
![画像1: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/ab7f28a4e3a7b37364427c63e85a5c933bcfb990.jpg)
フロントマスターシリンダーはブレンボRCSでクラッチホルダーはコーケン。ハンドルバーはハーディーでセンターにブレースを追加。カーボンボディのミラーはマジカルレーシング・NK1ミラーのタイプ6ヘッド。ヘッドライトステーはウイリーのステムキット同梱品だ。
![画像2: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/a50ce2c8309e54e454bf9b28d3cf26b52183efdf.jpg)
ステアリングステムはウイリーのZ900RS/カフェ オーリンズ倒立フォーク用トリプルツリー(φ22.2mmハンドル適合)に変更してオーリンズ倒立フロントフォークをマウント。ヨシムラ・プログレスメーターを追加して水温等も表示。センサはしゃぼん玉ビッグラジエーターに付く。
![画像3: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/08653673b47180ac4497d01226c704c0460bf056.jpg)
アルカンターラ表皮のシートはハンドルバーやステップとともに居住性を高めるパーツ。テールカウルはARCHIロングテールカウルだ。
![画像4: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/c6d402914c1f500123892457886589397b64f159.jpg)
同軸ペタル式3Dステップはウイリー製ビレットで、操作感をダイレクトにする。フレームにもウイリー製3Dフレームピボットカバーを装着。
![画像5: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/a5a6c268fb157616eedb734f0ee5f0f66008fb06.jpg)
しゃぼん玉オリジナルのZ900RS用ビッグラジエーターは見ての通り純正の倍くらいに容量を大きくして放熱量を増す。ラジエーターキャップ下後ろに水温計センサをマウント可能とし、水温管理も行いやすい。同時装着可能マフラーにも配慮した形状にも注目したい。
![画像6: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/270291b83760f964fdf4fad67818afd4008a0f5f.jpg)
この車両では948ccの直4エンジンやフューエルインジェクション、鋼管トレリスフレームはノーマル。だが足まわりの軸になるステムやスイングアーム変更で後のパワー強化にも適合するようにしている。ウイリー製ビレットエンジンハンガーはそのひとつで、エンジンカバー類もウイリー製。
![画像7: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/65b4cef2eb2bf2a22ffb0c72b82f0f9d9efccd6f.jpg)
フロントフォークはオーリンズ倒立でフロントブレーキはブレンボGP4-RXキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクだ。
![画像8: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/a5f8bff0840fbca894ab5cfe354c76edb14eaf28.jpg)
タンデムステップもウイリー・3Dタンデムステップキットに換装しオーリンズリヤショックのプリロードアジャスターをマウントする。
![画像9: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/b1e5a1a86ce470b136e43424a87afef59d4488fd.jpg)
スイングアームはウイリー製で7N01アルミ目の字断面材ハンドメイド。カーボンリヤフェンダー/チェーンガードも装着される。
![画像10: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2022/10/31/e18fd44b4e4a69abca2ec08840523cec11f5eea2_xlarge.jpg)
リヤブレーキはブレンボCNC P2 34キャリパー ニッケルコート+サンスター・プレミアムレーシングディスクと、定番化した高質パーツをきっちり使う。ホイールはカーボン素材による超スリムスポークのロトボックス・カーボン・BULLET(3.50-17/6.00-17サイズ)だ。