往年のヨシムラR&D車カラーもまぶしい当時風レプリカ

ブライトロジックが’22年春の東京モーターサイクルショー、オーリンズサスペンションの装着デモ車としてGSX-R1000Rとともに製作し、カロッツェリアジャパンブースに飾られたGS1000。

オーリンズがラインナップする正立/倒立のフロントフォーク、ツインショック/モノショックのリヤサスペンションをそれぞれアピールするという条件の中から、ブライトロジック・竹中さんはふたつのレーシングスタイルを選んだ。倒立フォークとモノショックはGSX-R1000Rで、MotoGPマシンGSX-RRをレプリカ。そして正立フォークとツインショックはこのGSで、’80年頃のMCFAJプロダクションレース、スーパークラス(Fujiスーパー1000/富士スピードウェイ)を走ったヨシムラ社内チーム車をレプリカした。

画像1: 往年のヨシムラR&D車カラーもまぶしい当時風レプリカ

「カラーリングは、そのヨシムラR&Dチームが使っていた赤×黒×白です。あのレース、スーパー1000は参加者それぞれが好きなバイクで走るという感じだったから、明確に“何年の何を再現”っていうのじゃないですけど、展示していると“#83は坂田(典聡)さんのだね”とか、けっこう言ってもらいました。全体の雰囲気も見てもらえたようで、コンセプト的には良かったと思います」

付け加えておけば#83はヨシムラがスズキにスイッチし、‘77年9月のAMAスーパーバイク・ラグナセカ戦でデビューウィンを飾ったスティーブ・マクラフリンのGS750改944に端を発するナンバー。またFujiスーパー1000は鈴鹿スーパープロダクションと並んで、当時4ストローク・ビッグバイクが走れる数少ないレース(鈴鹿8耐はぶっつけ本番的でもあった)だった。

画像2: 往年のヨシムラR&D車カラーもまぶしい当時風レプリカ

この車両ではSUZUKIロゴを抜き文字にしたカラーリングだけでなく、3本スポークキャストのホイールやシートレールを加工してリヤのストロークを確保したフレーム、アルミ筒型サイレンサーなどに、その雰囲気をしっかりと再現している。もちろん、現代の仕立てや大径フロントフォークとのバランスも取られ、ショーモデルとしての役割をきっちり果たした。

ブライトロジックでは過去にもこの世代のGS=AMAスーパーバイクの#34ウエス・クーリー車(水色×白)、’78年・第1回鈴鹿8耐優勝ヨシムラ車等もほぼ同仕様で製作してきた。今回は外装やカラーリングを変えて、また別の雰囲気を作り出したと言える。改めて、注目したい1台なのだ。

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ビキニカウルはGS1000Sで、当時レーサー風にゼッケンプレートを追加。ステアリングステムはGS1200SSでフロントマスターシリンダーはブレンボRCS、ワイヤ駆動のクラッチはホルダーをコーケン製に変更し、操作性も高めている。

メーターはGS1000の純正で速度計もエンジン回転計も動くしスイッチ類も生かされているから、ミラーと灯火類を付ければすぐ公道仕様になる。モチーフのヨシムラR&Dは当時の社内チームだ。

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タンク上側の塗り分けラインやサイドのSUZUKI抜き文字ロゴ、薄いシート本体も当時のモチーフ車同様に処理される。アルミタンクとシングルシートカウル(ここでは当時の車両に合わせてサイドゼッケンを追加している)はブライトロジックで販売されているもの。

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キャブレターは当時のヨシムラミクニ・スムーズボアの系譜を継ぐと言えるTMR-MJNφ40mmのパワーフィルター仕様を装着している。

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エンジンは全バラ&オーバーホール後にワイセコφ73mm鍛造ピストンで[997→]1085cc化しヘッドチューン。オイルクーラーも追加した。

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フロントフォークは正立タイプのオーリンズFS654Bでφ[STD:37→]43mm。フロントブレーキはAP・CP2696キャリパー+サンスター・クラシックディスク。CP2696キャリパーはモチーフ車でも使われていたが、この時はフロントフォーク前側マウントされていた。冷却性などを考慮していたが、後ろ側(トレーリング)マウントでも問題なく、重心を下げられたり異物への対策等にも有効とこちらが主流になっていった。

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レイダウン加工されたフレームや前後18インチ(サイズは[1.85-19/2.50-17→]3.00-18/4.50-18)のダイマグ3本スポークホイールは当時の雰囲気。リヤブレーキはAP・CP2696キャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。マフラーはブライトロジック4-1だ。

取材協力:ブライトロジック

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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