欧州を中心にあらゆるメーカーが主力機種を投入している401~750ccの排気量帯は、スーパースポーツからアドベンチャー、スクーターまで、あらゆるジャンルのモデルが揃い、性能と価格の取れた、充実の愛車選びができるクラスだ。月刊『オートバイ』&webオートバイで投票を募った「ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー 2022」(750クラス)の結果をお伝えする。
まとめ:オートバイ編集部

第1位

カワサキ「Z650RS/50th Anniversary」

画像: Kawasaki Z650RS/50th Anniversary 総排気量:649cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 シート高:800mm 車両重量:188kg(50th:190kg) 税込価格:101万2000円/110万円(50th) 写真はZ650RS

Kawasaki Z650RS/50th Anniversary

総排気量:649cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:800mm
車両重量:188kg(50th:190kg)

税込価格:101万2000円/110万円(50th)

写真はZ650RS

美しいスタイリングと快活な走りの組み合わせ

現代のスポーツネイキッドに往年の名車のイメージを投影したスタイリングを与える手法で、大ヒットモデル・Z900RSを生み出したカワサキ。そんなZ900RSの弟分として2022年4月にデビューしたZ650RSが、2022年のバイク・オブ・ザ・イヤー、750クラスでデビューウィンを飾った。

車名から分かるように、Z650RSのベースは水冷並列2気筒エンジンを搭載する、トータルバランスに優れた扱いやすいネイキッドのZ650。そこに1970年代半ばに軽快な走りで注目され、ザッパーの愛称で親しまれた、初代Z650を思わせる優美なスタイルを与えている。

1970年代の香りを感じさせるのは兄貴分の900と同様だが、ベースモデルの軽快で扱いやすい性格はそのまま。多くのライダーから待ち望まれていた「ミドルZ」の快進撃は、しばらく続きそうだ。

画像: エンジンはER6系から発展して来た水冷並列ツイン。活発なフィーリングとフレキシブルさを兼ね備えた、使い勝手が良くスポーティ。

エンジンはER6系から発展して来た水冷並列ツイン。活発なフィーリングとフレキシブルさを兼ね備えた、使い勝手が良くスポーティ。

画像: フロントフォークはオーソドックスな正立タイプ。スポークホイールスタイルのキャストホイールも1970年代ルックに良くマッチ。

フロントフォークはオーソドックスな正立タイプ。スポークホイールスタイルのキャストホイールも1970年代ルックに良くマッチ。

画像: リアサスペンションはホリゾンタルバックリンクタイプで、マスの集中化を図って軽快なハンドリングと快適な乗り心地を実現。

リアサスペンションはホリゾンタルバックリンクタイプで、マスの集中化を図って軽快なハンドリングと快適な乗り心地を実現。

画像: 美しい曲面で構成されたスリムでコンパクト、レトロなデザインのタンクは容量12L。ミドルクラスらしいサイズ感で扱いやすさにも貢献。

美しい曲面で構成されたスリムでコンパクト、レトロなデザインのタンクは容量12L。ミドルクラスらしいサイズ感で扱いやすさにも貢献。

画像: 750クラスに初エントリー、いきなり1位の栄冠に輝いたのはZ650RS。兄貴分の900RSにも負けない美しいフォルムは、往年のミドルZ・ザッパーを想わせるもの。扱いやすく快活な走りも大きな魅力だ。

750クラスに初エントリー、いきなり1位の栄冠に輝いたのはZ650RS。兄貴分の900RSにも負けない美しいフォルムは、往年のミドルZ・ザッパーを想わせるもの。扱いやすく快活な走りも大きな魅力だ。

画像: 1970年代のカワサキ4ストスポーツの典型ともいうべき、流麗でスポーティなスタイリング。グリーンをベースとしたボディカラーもザッパーをイメージ。

1970年代のカワサキ4ストスポーツの典型ともいうべき、流麗でスポーティなスタイリング。グリーンをベースとしたボディカラーもザッパーをイメージ。

主なスペック・価格

※《 》内は50thアニバーサリー

全長×全幅×全高2065×800×1115mm
ホイールベース1405mm
シート高800mm
車両重量188kg《190kg》
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量649cc
ボア×ストローク83×60mm
圧縮比10.8
最高出力50kW(68PS)/8000rpm
最大トルク63N・m(6.4kgf・m)/6700rpm
変速機形式6速リターン
燃料タンク容量12L
キャスター角24.0°
トレール量100mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C(58W)・160/60ZR17M/C(69W)
ブレーキ形式(前・後)Φ300mmダブルディスク・Φ220mmディスク
メーカー希望小売価格101万2000円《110万円》(消費税10%込)

まとめ

性能、価格、スタイルのバランスがいいカテゴリー

ビッグバイクブームの波に乗って盛り上がったリッターバイク人気がひと段落した現在では、600〜750ccのモデルを中心としたミドルクラスが元気だ。

スーパースポーツからネオクラシック、スポーツネイキッド、アドベンチャーまで、多彩なジャンルのモデルが揃っていて、選択肢が充実しているのも人気の大きな要因のひとつだが、リッターバイクの大きさとパワーに手を焼いたライダーが、身の丈に合った「ちょうどいい相棒」を求め始めたのも大きい。価格と性能のバランスのいい、コスパに優れた機種が多いのも魅力だ。

今年の750クラスを制したのは、現代版ザッパーとして鳴り物入りでデビューを果たしたZ650RS。兄貴分のZ900RSがそうだったように、しばらくはこのクラスでも「Z旋風」を巻き起こしそうだ。

ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー2022
750クラスBEST10

順位メーカー車名POINT
1KawasakiZ650RS4271
2SUZUKIGSX-S750 ABS3171
3YAMAHAYZF-R73044
4HondaNC750X2072
5HondaX-ADV1649
6HondaCBR650R1599
7HondaRebel5001522
8HondaCBR600RR1437
9YAMAHATénéré7001353
10KawasakiNinja ZX-6R1099

まとめ:オートバイ編集部

※このランキングは、月刊『オートバイ』2022年10月号で発表したものになります(投票期間は2022年6月1日~7月31日・月刊『オートバイ』およびwebオートバイで募集を行いました)。

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