文:太田安治、オートバイ編集部/写真:森 浩輔、赤松 孝
ベネリ「TRK251」インプレ(太田安治)
長距離を快適に楽しめるパッケージングが魅力
TRK251は長距離ツーリング適性を強く感じる1台。トレリスフレームに前後17インチホイール、単気筒エンジンというパッケージングはストリートモデルのレオンチーノと同様。前後サス設定や標準装着タイヤからもオンロード走行がメインだと判る。
高いスクリーンを備えたフロントカウル、リアの大型キャリアの存在感が強いので大柄に見えるが、平均的な日本人の体格で軽々と扱え、取り回しに不慣れなビギナーでも不安のないサイズ/重量に収まっている。
水冷単気筒DOHC4バルブのエンジンはレオンチーノと共通で、6000回転あたりから活気付いて9000回転までが実効パワーバンド。楽しく快適に走らせるなら、スロットル開度に忠実な7000回転前後を積極的に使ったほうがいい。
アドベンチャーにとって航続距離の長さは重要だが、TRKの燃料タンクは18Lの大容量。WMTCモード燃費は40km/Lで、計算上は720km以上無給油が可能。ライディングポジションは上体の前傾度、膝の曲がりともに少なく、長時間走行も苦にならない設定。ステップ位置を低くしたことでバンク角は減ったが、キャラクターには合っている。
前後サスはレオンチーノと同じくフワ付きのないセッティング。スタンダードではやや硬さを感じるが、オプションのトップケースとサイドケースを装着するといい方向に印象が変わるように思う。
ベネリ「TRK251」ライディングポジション・足つき性
シート高:800mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg
オフロード走行用にサスペンションストロークを長く取った設計ではないので足着き性は良好。高めのハンドル位置と低めのステップ位置で、手首や肩/首、腰と膝に掛かる負担が少ないリラックスポジションが取れる。
ベネリ「TRK251」注目ポイント
ベネリ「TRK251」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2070×840×1300mm |
ホイールベース | 1390mm |
最低地上高 | 170mm |
シート高 | 800mm |
車両重量 | 176kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 249cc |
ボア×ストローク | 72.0×61.2mm |
圧縮比 | 11.2 |
最高出力 | 19kW(25.8PS)/9250rpm |
最大トルク | 21.1N・m(2.14kgf・m)/8000rpm |
燃料タンク容量 | 18L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70R17・150/60R17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ280mmディスク・Φ240mmディスク |
メーカー希望小売価格 | 64万9000円 (消費税10%込) |
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:森 浩輔、赤松 孝