フルカウルやインパクトのあるフロントマスクなど、ユニークさが際立っているのがCRF250ラリー。その個性のルーツにあるのは、ダカールラリーを制したワークスマシン・CRF450ラリー。本物のラリーマシンのDNAを持つ、魅力的なツアラーだ。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:柴田直行

ホンダ「CRF250 RALLY」インプレ(太田安治)

画像: Honda CRF250 RALLY 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:830mm/〈s〉は885mm 車両重量:152kg 税込価格:74万1400円

Honda CRF250 RALLY

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:830mm/〈s〉は885mm
車両重量:152kg

税込価格:74万1400円

大型タンクと振動低減で超快適ツアラーに進化

2020年末にフルモデルチェンジしたCRF250シリーズ。オフロード性能を高めたCRF250Lに対し、このラリーはツーリング性能を意識した変更点が目立つ。

最も特徴的な大型の燃料タンクは前モデルから2.7Lも増量された12.8L容量。公表されているWMTCモード燃費が34.8km/Lだから、単純計算でも満タンにすれば約445kmは走れることになる。航続距離はツーリングライダーに大きな安心を与える要素。このビッグタンクは大きな魅力だ。

Lに対し、ラリーは高速道路クルージングの快適性にかなりのアドバンテージを持っている。ハンドルバー内にウエイトを内蔵し、ステップもラバー付きとして走行中の振動を軽減。シートは座面を幅広・肉厚な形状とし、さらにシートレールと接する部分にはラバー製のクッションも入れている。

加えて、ダカールマシンを思わせる特徴的な大型ウインドスクリーンと、標準装備されるナックルガードの防風効果も大きく、120km/h以下のクルージング快適性はオフ車とは思えないほど高い。

フロント回りの重量が増え、車重も12kg重いので、オフロードでの運動性こそLにかなわないが、それでもツーリング中に遭遇するダートを走るには充分過ぎる走破性。スタンダードとサスストロークを長く取った〈s〉が選べるが、荷物満載のキャンプツーリングなら、サスペンションの沈み込みを見越して〈s〉という選択もアリだろう。

僕のように、街乗りと高速道路通勤がメインで、ときどき林道トレッキング、という使い方なら、シートが低くて乗り降りしやすく、ダートでベタベタ足を着けるスタンダードに魅力を感じる。日帰りツーリングが無給油で済む上、気軽に林道トレッキングも楽しめるのは大きな武器だ。

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