メーカー製カスタムを元に提案するストリート仕様

話題を呼ぶニューモデルがリリースされるとすぐにフルカスタムのデモバイクを製作するケイファクトリー。最近のモデルでもスズキKATANA、同じくHayabusa。ホンダ・レブル1100、そしてカワサキZ900RS。このZ900RSは、2022年1月に発売されたZ900RS SEもベースとした。

ところで、ケイファクトリーの各デモバイクにはひとつの特徴がある。自社の製品や開発中のパーツはもちろん、他社パーツも適材適所で使って、カスタムファンがひと目で「このパーツを使うと、雰囲気はこうなる」が分かる仕様としていることだ。この車両もその例に漏れず、そうした仕立てになっている。

画像1: メーカー製カスタムを元に提案するストリート仕様

「こうしたバイクをほしがる世代の中心は50〜60歳代、私たちと同じ世代だと考えています。本当にほしいものは、よほどのプレミアムバイクでもない限り、入手できる余裕のある方は多い。その上で、乗りやすくなるなら、またさらに格好よくなるなら、カスタムにも抵抗を感じない。

一方で、私たちが若い時には、新車が出てくると同時に各パーツメーカーがフルカスタムのデモバイクを競うように発表したものでしたが、今はマフラー・メーカーなら対応マフラーのみが付いたそれ、サス・ブランドなら自社製サスペンションを装着したそれ、という具合にしか作らなくなった。けっして批判する気もありませんが、それだけだとユーザーも“夢”を想像しにくいかなあと。せめてウチぐらいは、とカラ元気で張り切って、各社の協力もいただきつつお見せするんです(笑)。

私たち世代はこの先何年もは大きなバイクに乗れないでしょうから、『来年すればいいかな』はない。すぐに自分の考える最良の仕様を作りたいでしょうし」と、ケイファクトリー・桑原さん。

画像2: メーカー製カスタムを元に提案するストリート仕様

前述したように、話題の車両が出てくればすぐ、デモバイクを製作してみる。Z900RS SEにも早速、同車の特徴となるイエローボールカラー、ゴールドカラーホイールをベースとしたなら、こんなパッケージが仕立てられるというイメージをしっかり投影してくれる。

このケイファクトリー・Z900RS SEカスタムは、初代火の玉カラーベースの時には気が付かなかったカラーバランスや各パーツの魅力も、新たに見つけ出すことができるはずだ。

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オーリンズFGRT倒立フォークをクランプするステムまわりは撮影時点では試作品。ハンドル切れ角も調整しつつ、セパハン化の提案も行う。

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ハンドルバーはケイファクトリーの可変式クイックハンドルキットで、低めのセパレートタイプに変更してカスタムライクな印象を高めている。

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フロントマスターシリンダーは Z900RS SE純正のニッシン・ラジアルでリザーバーキャップやフォールディングタイプのレバー、またレバーガードやバーエンドなどがケイファクトリー製ビレットパーツ(いずれも市販品)に変更される。質感や操作性も高まっている。

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フロントフォークは純正に同じゴールドアウター/倒立ながらオーリンズ製に変更、フロントブレーキキャリパーもブレンボM4.32から同.484に変更。フロントディスクは鉄インナー+5本ピン+φ300mmディスクがSEではアルミインナー+10本ピン+ブレンボφ300mmディスクになっているが、ここを左右色違いのケイファクトリーロゴ入りピン+サンスターディスクに変更、フロントフェンダーもカーボン化した。

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リヤショックはZ900RS SE純正採用品のオーリンズS46(リモートアジャスタータイプ/ダブルリップダストシール仕様)をそのまま装着する。

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ホリゾンタルリンク・リヤショックのリンクプレートはケイファクトリー製。ジュラルミン削り出しで高強度高精度かつ軽量化も図ったものだ。

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スイングアームはケイファクトリーのZ900RS用「ビッグサイズ新型目の字」で、90×30mmの超々ジュラルミン材製。スイングアームエンドにはこのスイングアーム用V型スタンドフックも装着される。SE純正のゴールドカラーホイールともカラーバランスがいい。

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マフラーはケイファクトリー製CLR-RG+フルエキ:ヘキサゴンサイレンサー JMCA認証。現代的なルックスを洗練し両端にジュラルミン削り出しエンドを備えたチタン製ヘキサゴンサイレンサーをスターティングゴールドカラーのチタン4-1エキパイと組み合わせている。アルミマフラーステーや削り出しのライディングステップ、ほかにアルミテールカバーなどもケイファクトリー製を装着してある。

取材協力:ケイファクトリー

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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