20年超の車歴の中でアップデートを続けるハイバランス車

現役当時から、派生、あるいは発展型モデルのスープアップ/対策パーツを使うという手法で進化したGPZ900Rのカスタム。この車両は、そのエンジンメニューを網羅してきたと言えるトレーディングガレージ ナカガワ(TGN)によって、その都度の最新仕様となるニンジャ系エンジンチューニングを受け続けているものだ。

「オーナーの尾野さんは関東の方ですが、もう20年近く年前、まだそんなに当社のチューニングが知られていない頃に静岡の当社に来店いただいて、そこからずっと付き合っていただいているんです。もちろん車両はニンジャ、GPZ900Rです。

972cc仕様に始まって、TGNステージメニューが確立してからの108cc。7年ほど前に現在のZRX1100エンジンベース+フルメニューの1137ccパッケージにしていただきました。オイルバイパスKITやダイレクトイグニッション、点火ユニットのHIRなど、当社で開発してきたニンジャ系パーツも全部取り入れてくださってます」

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こう説明してくれるTGN・中川さん。まだ続きがある。

「そのエンジン、今積まれているものは、そんなフルメニュー仕様だったこともあって、TOTのハーキュリーズクラス用に1度お借りしているんです。それで59秒台を出しまして、当社としてはそういうタイムを出せるエンジンであることと同時に、内部パーツにかかった負担を確認できたんですね。加工や、表面処理の耐久性など。

その時にオーバーホールして、同時に外観リメイクもしてお返ししています。その後も好調とのことで、年間で優に1万kmはツーリングだ何だと、走っておられます。

車体の方は前後17インチの完成形としてほぼ仕上がっている状態。シートも20年前に開発して定番になった当社オリジナルをずっと使ってくださってますし、オールインワンパネルのメーターなどインターフェイスも同様で、私としてもお勧め。尾野さんも気に入っていただいてますし、目標にしてもらえる仕様と思います」

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この20年近くを通じて、速くスムーズで軽いという使い勝手は常に変わらずにアップデートを続けたのだ。既にこの後の計画も決まっていて、エンジンスペックを変更。同時に、内部パーツのほぼすべてにTGN独自のR-Shot処理も行う。このR-Shotは、既に多くのエンジンで施され、高耐久・長寿命と作動のスムーズ化が実証されている。この車両でもその効果が得られるだろうことは、疑いの余地もない。

TGNのメニューをエンジンにも車体にも次々と使いつつ、その都度気に入るから、長く乗れる。しかも、これからもそれが続く。確かに中川さんの言うように、目標のひとつとなるニンジャだと言えそうだ。

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TGNではオリジナルのカーボンパネルでメーター部を一新するメニューを用意。レイアウトも相談可能だ。この車両は早い段階でオールインワンデジタルメーターのAIM製ストラーダをセットし現行車的な構成とした。ステムはオフセット40→35mmのTGNオリジナルでハンドルはフラット目のバータイプを装着する。左右マスターシリンダーはブレンボレーシング、燃料タンクはビーター製アルミだ。

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シートは中川さんが自身の17インチ仕様ニンジャで多くのテストを重ね、20年近く前に製品化したTGNコンプリートシート(依頼の際は要シート預かりで加工)。ホールド性や足着き性、快適性に優れている。外装は変更した上でYFデザインで新たにフルペイントした。

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エンジンはGPZ900R系のうち1バルブ1ロッカー化したZRX1100をベースとし、TGNでワイセコφ79mmピストン、ZRX1200用ヨシムラST-1カム、ZZR1100用バルブスプリングやチタンリテーナーなどを組む。さらに燃焼室容積合わせやポート形状変更にクランク軽量加工/フルバランスに表面処理も加えたフルメニューのTGN#1137パッケージ。トルクフルで走りやすい。今後スペック変更とR-Shot処理を行う。

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プラグキャップ部にコイル機能も組み込んだTGNのDIS(ダイレクトイグニッションシステム)、カム摺動部に直接オイルを噴くTGNのDOS-R、冷えにくい2/3番気筒に冷却水を積極的に送るシリンダー背面クーリング、点火ユニットのTGN・HIR等でも性能や信頼性をサポートする。

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吸気系はFCRφ41mmを加工使用していたが、これにTGNインテークプロテクターやヨシムラデュアルスタックファンネルを追加している。

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フォークオフセットや各部剛性バランス、前後車高やサスのセットアップはTOTを含めて積み上げた経験からバランスし、疲れずに狙った動きを確保。フロントフォークはオーリンズ倒立。フロントブレーキはブレンボ・ラジアルビレットキャリパー+サンスターディスクだ。

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リヤブレーキもブレンボCNCキャリパー+サンスターディスク。排気系はノジマエンジニアリング製ワンオフエキパイ+原田消音器サイレンサーの組み合わせ。

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スイングアームはウイリーでリヤショックはオーリンズ、前後ホイールはMAGTAN JB3で3.50-17/6.00-17サイズを履いている。

取材協力:トレーディングガレージ ナカガワ

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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