スペシャルパーツ忠男「新型MT-09用 POWER BOX フルエキゾーストシステム」テスト&レポート

スペシャルパーツ忠男 新型MT-09用 POWER BOX フルエキゾーストシステム
対応車種:MT-09 2021年式〜
税込価格:16万9400円(グラベルガード付きは17万4900円)
MT-09が持つ3気筒エンジン特有の加速感を市街地でも堪能
ヤマハMT-09の大きな魅力が、2気筒の鼓動とも4気筒のスムーズさとも異なる3気筒特有のパワー特性。特に低中回転域では力強さと伸びやかさを併せ持ち、ギュルギュル…という加速感を楽しませてくれる。
SP忠男の「パワーボックス」シリーズは、ピークパワーよりも街中やツーリングで常用する低中回転域での扱いやすさ、楽しさを最優先する設計ポリシーなのでMT-09では効果が判りにくいかも? と思っていたが、実際に試乗すると想像の上を行っていた。
アイドリング回転からトルクが太くてゼロ発進が楽だし、2000〜3000回転台で流しているだけでもトルクの漲りが体に伝わってくる。1〜2速ではスロットルワークだけで軽々とフロントホイールを持ち上げ、レッドゾーンまで吹き詰まり感なく一気に伸びる特性は痛快そのもの。市街地からツーリングまで、実走テストを丹念に繰り返して体感性能を煮詰めていくSP忠男らしい仕上がりになっている。
また、エンジン下のサブチャンバーと車体に沿わせたテールパイプにより、後ろからマフラーが見えない斬新なデザインも魅力的。MotoGPマシンのようにマフラー出口から砂利などが入り込まない「グラベルガード」が付いたタイプも用意されている。もともと個性的なMT-09をさらにアグレッシブに仕立ててくれるエキゾーストシステムだ。

ワクワクする加速感とビートの効いた排気音が最大の魅力。減速(エンジンブレーキ)時のフィーリングと音も心地いい。

斜めにカットされたマフラーエンドが精悍なイメージ。写真はエンド部にグラベルガードを持たないタイプ。
円筒形のサブチャンバーでトルク増大と消音を両立。サイレンサーが後方に突き出さないのでマスの集中にも貢献する。
真後ろからだとほとんどマフラーが見えない。このデザインはこれからのトレンドになりそうだ。

テスター太田安治の欲張りリクエスト
マフラー後部にサイレンサーが見えないので爆音を想像するが、政府認証品なので音量はしっかり抑えられている。ステンレスの鈍い輝きが特徴だが、エンジンやフレームの色に合う黒塗装仕上げがあるといいかも。