ライバル車の台頭から人気はあれど登場から7年が経ち、古さの否めなかったゼファー。エンジンの4バルブ化などのリファインが施され、最高出力を7PSパワーアップして復活を遂げたのが「ゼファーχ」だ。
文:オートバイ編集部

「ゼファーχ」解説

画像: Kawasaki ZEPHYR χ 総排気量:399cc エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 車両重量:185kg

Kawasaki ZEPHYR χ

総排気量:399cc
エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
車両重量:185kg

徹底した改良を受けて強力なライバルに対抗

爆発的な大ヒットを記録したゼファーだったが、登場から7年が過ぎ、人気こそあれど古さは否めない状況となっていた。自身が起爆剤となった400ネイキッドブームは全盛期を迎え、パワフルなライバルが台頭。カワサキ自身もZ1000Rイメージのスタイリングを与えられたZRXがヒット、ゼファーは確実に追い込まれつつあった。

そんな状況を打開すべく送り込まれた発展版がゼファーχ。「χ」とは「カイ」と発音し、ギリシャ文字で無限の可能性を示すもの。その名の通り、エンジンは燃焼室形状まで見直した4バルブユニットとし、吸排気系の改良も相まって、パワーは当時のクラス上限値である53PSを実現。一躍最前線に復帰した。

ちなみに、ゼファーχはシリーズ中最も火の玉カラーが多く登場したモデルで、2007年のファイナルまでに3回発売された。

「ゼファーχ」各部装備・ディテール解説

画像: エンジンが4バルブ化されたのが最大の変更点。燃焼室やピストン形状も変わり、新しいクランクや吸排気系といった大改良が施された。

エンジンが4バルブ化されたのが最大の変更点。燃焼室やピストン形状も変わり、新しいクランクや吸排気系といった大改良が施された。

画像: ゼファーχの登場時は5本スポークデザインのキャストホイールだったが、1993年から前後17インチの3本スポークとなった。

ゼファーχの登場時は5本スポークデザインのキャストホイールだったが、1993年から前後17インチの3本スポークとなった。

画像: ゼファーχになった時点でリアサスペンションも変更。ただし、アルミ製スイングアームとリザーバータンク付リアサスなのは同様。

ゼファーχになった時点でリアサスペンションも変更。ただし、アルミ製スイングアームとリザーバータンク付リアサスなのは同様。

画像: サイドカバーの形状も従来型ゼファーのものと同様だ。撮影車は火の玉カラーを採用した、1999年式のゼファー10周年記念モデル。

サイドカバーの形状も従来型ゼファーのものと同様だ。撮影車は火の玉カラーを採用した、1999年式のゼファー10周年記念モデル。

画像: ゼファーχの段付きのシートは従来型ゼファーと基本的には変わらないデザイン。シート高はゼファーより10mm高い780mm。

ゼファーχの段付きのシートは従来型ゼファーと基本的には変わらないデザイン。シート高はゼファーより10mm高い780mm。

「ゼファーχ」主なスペック

全長×全幅×全高2085×745×1100mm
ホイールベース1440mm
最低地上高120mm
シート高775mm
車両重量185kg
エンジン形式空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量399cc
ボア×ストローク55×42mm
圧縮比10.3
最高出力53PS/11500rpm
最大トルク3.6kgf・m/9000rpm
燃料供給方式CVK30キャブレター
燃料タンク容量14L
変速機形式6速リターン
キャスター角27゜
トレール量104mm
タイヤサイズ(前・後)110/80-17・140/70-18
ブレーキ形式(前・後)Φ300mmダブルディスク・Φ240mmディスク

文:オートバイ編集部

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