まとめ:オートバイ編集部
ヤマハ「YZF-R7」メカニズム解説
次にYZF-R7のメカニズムについて見てみよう。プラットフォーム戦略に基づいて、このR7は先に登場したMT-07の基本コンポーネントをベースにしているが、シャシーや足回り、エンジンはそれぞれ手が入っており、スーパースポーツらしい、爽快な走りを目指した仕様となっているのだ。
![画像: ヤマハ「YZF-R7」メカニズム解説](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/f092831ae7d1287ee39ba75bfb580564fc57042a_xlarge.jpg)
2次減速比をロング化 足回りもグレードアップ
270度クランクを採用した、扱いやすくスポーティな689cc水冷並列2気筒エンジンは、スプロケット設定を変えて2次減速比をややロング化。MT-07系エンジンでは初めてアシスト&スリッパークラッチも採用し、クイックシフトシステムもオプション設定。
MT-07のスチール製フレームにアルミ製のセンターブレースを装着し、各部の締付剛性の最適化と合わせ剛性を向上し、MT-07の正立フロントフォークも専用に開発された剛性の高い倒立タイプに変更。さらにリアサスもセッティングが見直され、ハイレベルなハンドリングに仕上げられた。
ブレーキもラジアルマスターシリンダー&キャリパーで、スーパースポーツに求められる高い制動力とコントロール性を両立。単にフルカウル化されたMT-07ではない、本格的なスーパースポーツなのだ。
![画像: ▲複雑な形状のカウルは抵抗を減らすだけでなく、空気を効率良く流し放熱・冷却性能を向上させるエアマネジメントデザイン。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/4f9df5d74aa1bd0ffc4d6815055086a81522178a_xlarge.jpg)
▲複雑な形状のカウルは抵抗を減らすだけでなく、空気を効率良く流し放熱・冷却性能を向上させるエアマネジメントデザイン。
不等間隔爆発となる270度クランクを採用し、独特の鼓動感とスポーティさを備える水冷並列2気筒エンジンもMT-07に準じたもの。
MT-07のΦ41mmの正立フォークから、YZF-R7専用に開発されたΦ41mm倒立フォークに変更。同時にステム周りも変更されている。
![画像: 倒立フォークはフルアジャスタブル機構も装備。ブレーキローターはMT-07より大径なΦ298mmサイズを採用している。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/f18bc8fd2e7d3a42e06cd9cad3f370d3033180e4_xlarge.jpg)
倒立フォークはフルアジャスタブル機構も装備。ブレーキローターはMT-07より大径なΦ298mmサイズを採用している。
![画像: フロントブレーキキャリパーは、スーパースポーツらしいラジアルマウントに変更された。キャリパーのメーカーは日本のADVICS(旧住友電工)。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/baade484f6ae6672d2abdbf5e1d3099ec5fee047_xlarge.jpg)
フロントブレーキキャリパーは、スーパースポーツらしいラジアルマウントに変更された。キャリパーのメーカーは日本のADVICS(旧住友電工)。
![画像: フロントのブレーキキャリパーだけでなく、マスターシリンダーもラジアルマウントタイプに変更してコントロール性を向上させた。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/ef9db25f28b721ce4740b2bfb1ba2171ef5c0ab6_xlarge.jpg)
フロントのブレーキキャリパーだけでなく、マスターシリンダーもラジアルマウントタイプに変更してコントロール性を向上させた。
![画像: 前後ホイールや左右非対称形状のスイングアームもMT-07と共通。リアブレーキはΦ245mmのローターと片押しキャリパーだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/c3930ebc67f66204626835d5be0a231018cc0aa5_xlarge.jpg)
前後ホイールや左右非対称形状のスイングアームもMT-07と共通。リアブレーキはΦ245mmのローターと片押しキャリパーだ。
![画像: スプロケットはMT-07の43:16から、ドリブンスプロケットを1丁小さくした42:16へ変更。やや2次減速比がロングになった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/cc425d5ae580125ed8da786bd9620a2e3b059b1d_xlarge.jpg)
スプロケットはMT-07の43:16から、ドリブンスプロケットを1丁小さくした42:16へ変更。やや2次減速比がロングになった。
![画像: リアサスのリンク式モノクロスという基本的な構造もMT-07譲り。ただしダンパーユニットのセッティングは大幅に変更された。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/52d1be9ccd7a645fd21b93ae30408e023644d28d_xlarge.jpg)
リアサスのリンク式モノクロスという基本的な構造もMT-07譲り。ただしダンパーユニットのセッティングは大幅に変更された。
![画像: クラッチレバーの操作荷重を低減し、シフトダウン時などの大きなバックトルクも軽減するアシスト&スリッパークラッチも採用。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/4af0d35ac3e3eb1bcfc7b91e677051693ead94f4_xlarge.jpg)
クラッチレバーの操作荷重を低減し、シフトダウン時などの大きなバックトルクも軽減するアシスト&スリッパークラッチも採用。
![画像: コンパクトなサイレンサーによってマスの集中化に効果を発揮するマフラーも、MT-07に装着されているものと基本的に同じだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/b320162d7b0cb0e236a3471be97e90e7692da683_xlarge.jpg)
コンパクトなサイレンサーによってマスの集中化に効果を発揮するマフラーも、MT-07に装着されているものと基本的に同じだ。
【動画】2021 Yamaha R7 – Features & Benefits
www.youtube.comYZF-R7の初代モデルは、ホモロゲーション・マシンだった!
![画像: YAMAHA YZF-R7 1999](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/06/24/f0dab75689ca71aa7245e51f2bb364c83a3fec48_xlarge.jpg)
YAMAHA YZF-R7 1999
先代のYZF-R7はレースベースのホモロゲマシン。OW-02のペットネームを持ち、チタンコンロッドやオーリンズサスなど高価な装備が盛り込まれ、わずか500台が限定販売された。