文:八代俊二、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
カワサキ「ニンジャZX-10R」ライディングポジション・足つき性
シート高:835mm
ライダーの身長・体重:167cm・70kg

ハンドル幅が拡がり両腕でしっかりハンドルを押さえ込むような体勢になる上に、元々内腿の密着度が高いのでマシンとの一体感は強い。40mmアップされたスクリーンは防風効果が高く、快適性が向上している。

カワサキ「ニンジャZX-10R」各部装備・ディテール解説

フィンガーフォロワーロッカーアームを採用するエンジンは203PSを発揮。

バンク角に配慮した、縦長の6角形サイレンサーを採用。サイレンサー素材には高価なチタニウムを採用している。

アッパーカウル両サイドにウイングレットを内蔵。ラムエアの吸入口は従来型より小さくなったが、充填効果は同等。

基本形状は似ているが、新型はフレームのピボット部を1mm下げ、ホイールベースを10mm延長。トレール量も減らされている。

BFFフォークはセッティングを変更、フォーククランプの剛性を見直している。ブレーキまわりは従来型を継承する。

スイングアームは従来より8mm延長。リアブレーキパッドも見直された。装着タイヤはBSのバトラックスRS11。

独特の逆スラントノーズデザインがニンジャH2を思わせる。ヘッドライトはLEDで、機能を優先した小ぶりのものを採用。ウイングを内蔵した新デザインの外装でスタイリングイメージは大きく変わった。ボディカラーはKRTとブラックの2色。

待望のカラーTFTメーターを導入。4.3インチで2種類の表示方法が選べるほか、Bluetooth接続によるスマホコネクト機能も備える。

今回から3種類+ユーザーの計4タイプのライディングモードとクルーズコントロールを採用。左スイッチボックスは新作された。

レース時にライダーが伏せやすいよう、シートは後端を少し高くした形状としている。合わせてステップは5mm高くなった。フロントカウル形状は大きく変わったが、テールカウルまわりのデザインは従来のものを引き継いでいる。

前後シートは着脱もカンタンで整備性に優れる。タンデムシート下のスペースは狭く、ETC車載器が入る程度。

基本デザインは従来型を引き継ぐが、テールカウル左右にダクトを設け、後方に抜ける空気の整流効率を高めている。

40mm高いスクリーンとアッパーカウル形状の変更で、空気抵抗を7%低減。内蔵ウイングレットはダウンフォースを17%増やしている。
カワサキ「ニンジャZX-10R」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2085mm×750mm×1185mm |
ホイールベース | 1450mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 207kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 76.0mm×55.0mm |
圧縮比 | 13.0 |
最高出力 | 149kW(203PS)/13200rpm ラムエア加圧時:156.8kW(213.1PS)/13200rpm |
最大トルク | 115N・m(11.7kgf・m)/11400rpm |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25.0° |
トレール量 | 105mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C (58W)・190/55ZR17M/C (75W) |
ブレーキ形式(前・後) | デュアルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 229万9000円(消費税10%込) |