日本が誇る二輪車メーカー4社は世界各地で高い評価を得ている。そして日本市場では正規販売されていない機種が海外では数多く展開されてもいる。この企画では、そんな海外限定ともいえるモデルをフィーチャー。今回は国内でもなじみの深いホンダ「ホーネット」の名を冠したモデルを紹介!

「ホーネット2.0」はインド現地モデルの最高峰ネイキッド

画像: Honda HORNET2.0 インド仕様車 総排気量:184cc  エンジン形式:空冷4スト単気筒 車両重量:142kg 燃料タンク容量:12L

Honda HORNET2.0

インド仕様車
総排気量:184cc

エンジン形式:空冷4スト単気筒
車両重量:142kg
燃料タンク容量:12L

今回紹介するのは、インドの若者たちを惹きつけているスポーツモデルの最高峰「ホーネット2.0」と、その仲間たちだ。

インドホンダの「モーターサイクル」カテゴリーのラインアップには7車種が用意されている。グローバルモデル全盛の現在でも、「ホーネット2.0」の他にはXブレード、Livo、ユニコーン、シャイン、SP125、CD110というインド独自のラインナップ。

「ホーネット2.0」はかつて日本で人気だった、4気筒の250ccや600ccモデルとは直接の関係はないが、シャープでアグレッシブなイメージのスーパーネイキッド風ボディが特徴。

画像1: HORNET2.0

HORNET2.0

画像: こちらは日本国内で人気を誇った250cc4気筒の「ホーネット」(写真は2006年モデル)

こちらは日本国内で人気を誇った250cc4気筒の「ホーネット」(写真は2006年モデル)

エンジンには最高出力17.2PSの184cc空冷シングルを搭載。液晶デジタルメーター、倒立フロントフォーク、ABSなど装備も充実させたフラッグシップモデル的な存在だ。

画像: 「ホーネット2.0」はインド現地モデルの最高峰ネイキッド

その注目度の高さは、M・マルケスをキャラクターに起用して、レプソルカラーを採用した「レプソル・ホンダ・エディション」が設定されていることでも分かる。

画像: 【動画・走行シーンもあり】Honda Hornet 2.0 www.youtube.com

【動画・走行シーンもあり】Honda Hornet 2.0

www.youtube.com

インドではネイキッドだけでも細分化が図られている

画像: Honda X BLADE インド仕様車

Honda X BLADE

インド仕様車

「ホーネット2.0」以外の6モデルを見てみると、Xブレードは「ホーネット2.0」とイメージが近いが、細部のデザインは異なるスーパーネイキッド風スタイルで164cc単気筒エンジンを搭載したモデル。

画像: Honda Livo インド仕様車

Honda Livo

インド仕様車

画像: Honda UNICORN インド仕様車

Honda UNICORN

インド仕様車

画像: Honda Shine インド仕様車

Honda Shine

インド仕様車

画像: Honda SP125 インド仕様車

Honda SP125

インド仕様車

画像: Honda CD110 インド仕様車

Honda CD110

インド仕様車

109ccエンジンのLivo、162ccエンジンのユニコーン、124ccエンジンのシャインとSP125の4車種は微妙にスタイルや装備が異なるが、基本的にはベーシックでスタンダードなネイキッド。もう1台、109ccのCD110は価格設定を低く抑えた実用車的性格が強いモデルだ。

このように110〜180ccという排気量の範囲に、細かくエンジン、装備、デザインや性格付けが異なるモデルをわざわざ7車種も用意するというのは、現在の日本では考えられないことだ。

しかし、総人口13億6000万人、人口構成も若者が非常に多く、オートバイの購買層が圧倒的に日本より多いインド(単純に人口で考えれば10倍だが、若者が多い年齢構成を考えると20倍、30倍にもなるだろう)では、このクラスのオートバイの需要がとてつもなく多い。需要が多いということは細かな要望も多くなるので、それに対応するため細かな作り分けをした結果だろう。

気になるインドでのバイクの価格

画像2: HORNET2.0

HORNET2.0

価格設定を見てもそんな市場の様子が良く分かる。価格順に並べると、最高峰の「ホーネット2.0」が約13万ルピーで、Xブレードは約11万ルピー。ユニコーンが10万ルピー弱、SP125がそれに続く8万ルピー前後、シャインとLivoはいずれも7万〜7万5000ルピーくらい。CD110が約6万5000ルピーと、細かく価格帯が刻まれて住み分けを図っている。

1ルピーは約1.5円だから、日本円換算で「ホーネット2.0」は約20万円相当、最も安いCD110は約10万円相当。ちなみに、インドで生産され日本で注目を集めるGB350のベースモデルで、現地では高級車的な存在のハイネスCB350の価格は19万〜19万5000ルピーで30万円弱。

日本から輸入されるCBR650Rが約89万ルピー=約135万円というインドにおいて、「ホーネット2.0」の価格設定は絶妙なことろを突いている。それが人気の理由の一つなのだろう。

文:小松信夫

This article is a sponsored article by
''.