文:河野正士/写真: Brough Superior

Brough Superior LAWRENCE
総排気量:997cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
シート高:NA
車両重量:200kg
メーカー希望小売価格:6万6000ユーロ ※日本円で約855万円
最高峰をたらしめるスタイルとディテール
ブラフ・シューペリアがラインナップする各モデルは、2013年にブランド復活の狼煙を上げるとともに発表した「SS100」のフレームとエンジンをベースに、異なる外装類と前後足周り装着。モデルごとの独自のパーソナリティーを構築している。
新型車「LAWRENCE/ロレンス」もその方程式を踏襲。新たにデザインしたカーボン製の外装類に加え、フロントアームやスイングアームはCNC加工したアルミ製とした。
フレームはチタン製で、ドゥカティ・パニガーレV4シリーズのように、2つのシリンダーにフレームを直接マウント。またフロントサスペンションシステムは、BMW K1600シリーズのデュオレバーや、ホンダの新型ゴールドウイングのダブルウィッシュボーン式の原型となったFio式を採用。ハンドル周りも美しいアルミ削り出しパーツで構成されている。
2019年のEICMAで自動車ブランド・アストンマーティンとのコラボモデルを発表したブラフ・シューペリア。その大きな反響を受けて、自社ブランドの頂点に立つトップモデルの必要性を感じ「LAWRENCE」を開発。
もちろんそのモデル名は、映画「アラビアのロレンス」のモデルとなったブラフ・シューペリアを愛した英国軍人/トーマス・エドワード・ロレンスから付けられている。

価格は€66,000(税抜)。トーマス・エドワード・ロレンスの生まれ年「1888年」にちなんで188台の数量限定となる。カーボン製タンクからシートエンドへと続く美しいラインがよくわかる。

新生ブラフ・シューペリアは、欧州最大の航空機メーカー「エアバス」の本社があるフランス南部の都市トゥールーズが拠点。航空機産業に携わる多くのラボや工房があり、それらとの良好な協力関係によって高品質が確保されている。
フロントフェンダーもカーボン製。その先端にブラフ・シューペリアのロゴを配置。フロントアームの曲線や切削痕も美しい。
デザイナーやエンジニアはもちろん、溶接工や研磨工、ペインターやシート工など本社工場は多くのエキスパートを抱えている。
フランスのブレーキカンパニー/ベルリンガーにオーダーしたブレーキキャリパーを前後にセットしている。
アラビアのロレンスことトーマス・エドワード・ロレンス。彼は7台のブラフ・シューペリアを所有。それぞれのマシンを英国王室ゆかりの名/ジョージ1世から7世と名付け、ライディングを楽しんでいたという。
ブラフ・シューペリア「ロレンス」主なスペック・欧州での価格
全長×全幅×全高 | 2240×NA×1090mm |
車両重量 | 200kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒 |
総排気量 | 997cc |
最高出力 | 75kW(102bhp)/9600rpm |
最大トルク | 87N・m(64lb-ft)/7300rpm |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70-19・200/55-17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ230mmダブルディスク・Φ230mmシングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 6万6000ユーロ |
文:河野正士/写真: Brough Superior