ひと手間加えたパーツを効果的に配する
「この車両は元々、カワサキ・ゼファー1100を持っていたお客さんに、当店に展示していたデモ用のフレームとエンジンをそれぞれ購入していただいたものです。フレームはリフレッシュ後に前後17インチに適したディメンションで作ってありましたし、エンジンもオーバーサイズピストンを組んでました。
ステアリングやピボットまわりのベアリング、付随するカラー類もすべて新品に一新、そこから各種のパーツ群を組んで仕立てたものなんですよ」と、しゃぼん玉の滝川さんが言うゼファー1100。なるほど、各部がカスタムらしい精悍さを備えながら、それが破綻なくまとまっているのはそうした理由によるものだ。
「コンセプトはひとつが“走りに特化したコンプリート”。ですからセパレートハンドルや当社オリジナルマフラーを始め、走りが向上するパーツ群を選んでいます」と滝川さんは続けるが、よく見ていくとそのパーツ群も他とは少し異なるような感じもする。
「フロントフォークがハイパープロ+シングルレートスプリング+オクムラMEチューニング、フロントマスターがゲイルスピード・エラボレートのしゃぼん玉バージョンなど、ちょっと手を加えたものになっています。これがもうひとつのコンセプトで“既製パーツにひと工夫して構築”。今、当社で強く推すスタイルなんです」。
これらのパーツは他にないルックス、それに機能もプラスされることになる。ただそれだけでなく、しゃぼん玉に行けば買えるし、使い方などの詳細も分かる。車両についても同様にイチから作りつつ、アレンジもプラスする。カスタムの視野を広げる1台と言えそうだ。
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