文:太田安治/写真:南 孝幸、松川 忍、柴田直行/モデル:平嶋夏海
バイクのパーツのサビ取り方法

ディスクブレーキ車はホイールに付着したブレーキダストからも錆が発生する。ここまで進行していると通常の研磨剤では落とせない。
金属パーツが水分と反応して酸化すると錆が発生する。放置しておくと表面から奥へと酸化が進むので、早めに処置することが重要。サンドペーパーや金属製ワイヤーブラシで擦り落とす方法もあるが、表面を傷付けやすいので専用のケミカル剤を使った方が安全だ。
メッキ(鉄)とステンレス、アルミといった素材の違いや錆の程度によって適しているケミカル剤が異なるので、説明書をよく読んで「適材適所」で使い分けること。
リムのサビ取り

リン酸系ケミカルをハケで塗り、10分以内に拭き取る。錆が酷くても塗ったままの長時間放置はせず、何度か繰り返して施工する。

「塗って10分後に拭き取り」を3回繰り返した状態。メッキ表面に浮いた錆は落ちたが、入り込んだ錆までは落ちきらなかった。

今回使用したのはピットギアの真鍮製ワイヤーブラシと仕上げ用塩ビブラシのセット。錆落としを前提に開発されているのでブラシの硬さが最適化されている。

作業完了!
ワイヤーブラシで軽く擦ると目立たくなるまで落ちた。あと1~2回繰り返せば完全に落ちそうだが、傷付きが心配なので止めておいた。
メッキカバーの浮きサビ取り

サビ取り前
付着した汚れから徐々に錆が広がり、表面全体がくすんでいる。マフラーやフェンダーなどのメッキ部分にもよく見られる状態だ。
メッキやステンレスの表面に浮いた錆なら研磨剤配合の磨き剤が有効。ウエスに取って伸ばすように磨いてからしっかり拭き上げる。

作業完了!
1分ほどの作業で表面のくすみが消えた。もう一度繰り返し作業して、カルナバワックスやコーティング剤で仕上げれば完璧だ。
今回使ったアイテムはこれ!
花咲かG「ワックスミステリーシャイン」
こちらも磨き剤の定番。酸を含まないのでアルミや樹脂、塗装面にも使用可能。ワックス成分も配合されているので錆防止効果もある。
ボルトの赤サビを落とす

サビ取り前
写真はスクーターのマフラーカバーを止めているボルト。凹んだ部分に水が留まるうえに、高熱になるので錆が発生しやすい。

花咲かGのラストリムーバーは液体だが、適度な粘度で垂直面でも垂れにくく、オートバイの外装にも使いやすい。マスキングすればより安心だ。

作業完了!
1回では落ちきらなかったが、2回繰り返すとここまで落ちた。より高温になるエキゾーストパイプ、マフラーの錆にも効果的。
サビ取り用ケミカル用品は素材ごとに分けられているのでご注意を
ピットギアのサビ落とし剤は2種類あり、メッキ部用は研磨剤の主成分として珪藻土、アルミ部用はシリカを配合。シリンダーやクランクケースなどに発生した白サビはアルミ用を使ってブラシで擦ると効率的に除去できる。
PITGEAR「アルミ用サビ取り剤」
amzn.toPITGEAR「メッキ・ステンレス用サビ取り剤」
amzn.to文:太田安治/写真:南 孝幸、松川 忍、柴田直行/モデル:平嶋夏海