公道使用を前提として開発! ノーマルの特性を大きく変えずに全域に渡ってパワー&トルクを上乗せする

新型カタナ用のカスタマイズパーツは続々と登場しているが、最も注目されているのはルックスやサウンドが明らかに変わり、大幅な軽量化にも貢献するチタン製のフルエキゾーストだろう。

ワイバンのフルエキゾーストシステムはどれも公道で使うことを大前提としていて、特定の回転域から一気にパワーを盛り上げてピークパワーを追求するのではなく、ノーマルの特性を大きく変えずに全域に渡ってパワー&トルクを上乗せする設計。この排気量を増やしたようなフィーリングは、カタナとの相性が素晴らしくいい。

画像: センターパイプの径を変えることでサブチャンバーの廃止を実現。クランクケースに沿わせた形状で最低地上高も確保している。

センターパイプの径を変えることでサブチャンバーの廃止を実現。クランクケースに沿わせた形状で最低地上高も確保している。

カタナのエンジンは旧GSX−R系をベースに扱いやすさを高める変更がなされているが、元々がSSモデル用のうえ、ストリートファイター的なカタナに搭載するとあって鋭いレスポンスも備えている。

スポーツライディングではその鋭さが魅力だが、市街地走行やツーリングではスロットル開け始めの反応に唐突さを感じることがあり、加えてクラッチの繋がりもシャープなので慣れないと発進時にエンストしやすい。こうした手強い部分がワイバンのエキゾーストで改善されるのだ。

画像: マフラーの存在が際立つのは左コーナー。ノーマルマフラーはサブサイレンサーが目立つが、ワイバンのエキゾーストはスッキリとした美しさを見せる。

マフラーの存在が際立つのは左コーナー。ノーマルマフラーはサブサイレンサーが目立つが、ワイバンのエキゾーストはスッキリとした美しさを見せる。

今回の試乗は鈴鹿から伊勢自動車道を経由し、伊勢志摩スカイラインでコーナリングを楽しんで鳥羽までというルートだったが、市街地で発進を繰り返してもエンストの気配はなく、エンジン回転が落ち込む峠道のタイトターンでもギクシャクせずに走りやすかった。この点はノーマルのカタナでは何度もエンストしたという梅本まどかちゃんも同意見。

もちろん6000回転以上ではライダーの耳に心地いい集合サウンドと豪快な加速を堪能できるし、仕上げの美しさと精度も抜群。カタナユーザーには自信を持ってお勧めする。

ワイバン製品ではポピュラーな異型5角形のサイレンサーだが、新世代カタナの車体フォルムと不思議なほどマッチしている。マフラー重量はノーマルの約10㎏に対して4㎏と超軽量。

画像: エキパイの曲げラインとチタンの焼け色が何ともセクシー。オイル交換とオイルフィルター交換はマフラーを装着したままで行える。

エキパイの曲げラインとチタンの焼け色が何ともセクシー。オイル交換とオイルフィルター交換はマフラーを装着したままで行える。

画像: サイレンサーはチタンの素材色を活かした「ポリッシュ」と、焼け色を付けた「ドラッグブルー」の2種類から選べる。エンドピースはカーボンファイバー製だ。

サイレンサーはチタンの素材色を活かした「ポリッシュ」と、焼け色を付けた「ドラッグブルー」の2種類から選べる。エンドピースはカーボンファイバー製だ。

画像: 発進時は2000回転台、スポーツライディング時は6000回転から約1万回転までの力強さが走りの違いを生む。なだらかに立ち上がるトルクカーブにも注目。

発進時は2000回転台、スポーツライディング時は6000回転から約1万回転までの力強さが走りの違いを生む。なだらかに立ち上がるトルクカーブにも注目。

WYVERN(ワイバン)KATANA用
「リアルスペック・チタンフルエキゾースト」

価格(税抜):21万9000円(チタンドラッグブルー)/21万3000円(チタンドポリッシュ)

アールズギア

テスター太田安治の欲張りリクエスト

公道での扱いやすさ、工芸品のような美しさには文句なし。サイレンサー形状も新形カタナにマッチしているが、80年代風の円筒形サイレンサーを望んでいる人も多いかも。個人的には左右2本出しもアリだと思う。

文:太田安治/写真:南 孝幸

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