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第5回「19歳、朝まで走り回る日々」

ボンバーの杉本により大幅なチューンがなされた研二のZ2。楠先生のZ2も着々と手を加えられていく。
「集合管を付けてからZ2の改造がエスカレートしました。ボアアップもしたしカムも入れた。リアサスも換え、オイルクーラーを付け、フロントブレーキをダブルディスクにしてアルミリムを組む。でもソレらは集合管を付けたインパクトに少しずつプラスしていっただけでしたね。
小さなコトの積み上げ。それがチューニングの本質だし、のちに(プロの漫画家になって)さんざんチューニングして(特にクルマ)、その本質を知ってはいるけど違うんですよねえ。あの時のヨシムラ集合管はちょっと別の感覚なんですよ」。
ちなみに当時のボアアップのためのボーリングにかかる費用は1シリンダーあたり3000円だったそう。内径を上げてピストン&リング、ガスケットを変えてZ2はノーマルの746ccから860㏄にスケールアップし、カムシャフトにヨシムラ・ボンネビルを組み込んだ。

ボディカラーも一見、漆黒に見えるミッドナイト・ブルーに塗装。この写真のとき、セパハンでない理由は第7回で明らかに。
時には一人で、時には仲間と阪神環状や南港を夜明けまで走り回った19歳の楠青年。でも、ある日…。
「毎日は楽しい。でも…、違うんじゃないのか…」。
(続きは、第6回「十代最後の秋、忍び寄る影」。お楽しみに!)
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