常に進化を続けるZ、その例としてのデモ車
ブルドックがカワサキZ系を中心に作るコンプリート・カスタム車のGT-M(Genuine Tuning Machine)。
その特徴は、GT-Mのために必要な機能やルックスを狙って作られたオリジナル/コラボパーツを使うこと。また、自社でほとんどの作業=自ら狙う数値と精度を実現するための内燃機加工、弱点を補い、17インチ化に適正な各部数値も織り込むフレーム加工作業=を行うことにもある。
きっちり作られたベースがあって、各パーツは狙った機能を発揮する。さらに双方が一元管理でき、組み上げの際の配慮も加われば、パッケージとしての質は当然高まる。そんなバランスも作り込まれているわけだ。
そうしたパーツ/ベース/組みの見本であり、かつここから先の可能性を見せるのが、この車両=同店デモ車のGT-M002だ。
「ショップが提案するバイクは、やっぱり一番であってほしい。ここまでやってすごいな、自分も近づけてみたいなという気持ちが起こるような。ですからスタイルも機能も追い込んでいきたい。こうしたトライをシステム化し、最新鋭のエンジンを組み、性能も高いところで安定させたのがGT-Mと言えるでしょう。
新作002はあくまでZ1にこだわった上で、FI化や1230cc化等、どこまで進化できるのかがテーマです。車重も190kg切るくらいで、ノーマルZより50kg以上は軽い、現代車並みの軽さになってます。
さらにGT-Mは、現行バイクのように接することができるように作っています。Zだからと特別に気を遣うことのないようにです。価格も数百万円と、決して安くはないものです。
ですが、例えば今のスーパースポーツを買って250万円、そこから手を入れてあと数十万円かかる。それで何年かしたら次のモデルが出たので買い換えも検討……というようなことを考えると、この価格は適正だと取ってくださる方も多くいらっしゃいます。ですから、他ショップも含めていろいろ見て、納得してからオーダーしていただいていいんです。作業もお見せできますし。高い買い物でもありますから、失敗はしてほしくないんですね。
その上で、もう40年以上も経ったZだからこそ、現代バイクの機能を採り入れてさらに楽しみを増やしたい。200ps、300km/hを出さなくとも、より安定して上質な性能をZで出せるのなら、それは楽しいことになります。ディテールひとつ、立ち姿ひとつ取ってもZに乗って良かったな、好きで良かったと思えるようなバイクが送り出せればと思っています」
こう言う代表・和久井さんの言葉からは、Zに対する進化の余地も、読み取れると言っていいだろう。
Detailed Description 詳細説明
取材協力:ブルドック
記事協力:ヘリテイジ&レジェンズ
カスタムとメンテナンスのことならおまかせ!
月刊『ヘリテイジ&レジェンズ』最新号はこちら!
モーターマガジン社 (2019-09-27)