ラムエアーの冷却システムを搭載した2スト250

「SUZUKI GT250」-1971年-

画像: カタログの写真は1972年型。GT250 B1あるいはGT250Ⅱと呼ばれる。シリンダーヘッドに冷却風を集めるためのラムエアシステムを導入したのが新しい。フロントブレーキはディスク化された。

カタログの写真は1972年型。GT250 B1あるいはGT250Ⅱと呼ばれる。シリンダーヘッドに冷却風を集めるためのラムエアシステムを導入したのが新しい。フロントブレーキはディスク化された。

1965年デビューのT20は25psの出力に対して公表車重145㎏。1966年のT250は30.5psと148㎏。それが1971年のGT250では、30.5psの最高出力はそのままに、車重が154㎏まで増加した。

T20~T250時代はスーパースポーツだったが、1971年からの車名はGT。このことが車両の性格を示していよう。

画像: T250の3型をマイナーチェンジしたと見る向きもあるが、エンジンは30.5ps/8000rpmと2.82㎏-m/7000rpmのデータは同じものの、シリンダーヘッドを新造(冷却風を集めるためのフィンのデザインが新しい)して冷却能力を高めているし、外装デザインは、燃料タンク、シート、サイドカバー等々、すべてが一新されているから、ニューモデルだといえよう。

T250の3型をマイナーチェンジしたと見る向きもあるが、エンジンは30.5ps/8000rpmと2.82㎏-m/7000rpmのデータは同じものの、シリンダーヘッドを新造(冷却風を集めるためのフィンのデザインが新しい)して冷却能力を高めているし、外装デザインは、燃料タンク、シート、サイドカバー等々、すべてが一新されているから、ニューモデルだといえよう。

1973年型で146㎏へと減量したが、車両の性格そのものが穏やかだったGT250は、万能なオンロードスポーツ車として1978年まで売れ続けたが、T250時代の切れ味には欠けた。

しかしこのことがRG250誕生につながる。250㏄専用設計としてなんと車重たったの126㎏(前出すべて公表乾燥重量)。出力は30psだったが、RG250はスズキ250㏄スポーツを復活させた。

画像: 初代のT20とT250には350㏄版はなかったが、1969年にT350 (といっても、54×54㎜の247.3㏄を61×54㎜にボアアップした315.6㏄)を追加。フレームパイプを太くするなどして剛性を上げて33.5psの出力に対応。写真は1971年型。T250/350とGT250/350を比べると、GTのほうが万人向けで乗りやすかった。これは多くを売ろうとしたスズキの作戦だったが、今日再考すると、必ずしも成功したとは思えない。しかし、250㏄および350㏄に過激な走りを求めないユーザーに愛されたのは事実で、1978年まで販売された。

初代のT20とT250には350㏄版はなかったが、1969年にT350 (といっても、54×54㎜の247.3㏄を61×54㎜にボアアップした315.6㏄)を追加。フレームパイプを太くするなどして剛性を上げて33.5psの出力に対応。写真は1971年型。T250/350とGT250/350を比べると、GTのほうが万人向けで乗りやすかった。これは多くを売ろうとしたスズキの作戦だったが、今日再考すると、必ずしも成功したとは思えない。しかし、250㏄および350㏄に過激な走りを求めないユーザーに愛されたのは事実で、1978年まで販売された。

画像: 1974年型は最高出力を30.5ps/8000rpm→31ps/7000rpmへ増強、最大トルクも2.82㎏-m/7000rpm→3.18㎏-m/6500rpmへ。発生回転数を下げている点に注目。

1974年型は最高出力を30.5ps/8000rpm→31ps/7000rpmへ増強、最大トルクも2.82㎏-m/7000rpm→3.18㎏-m/6500rpmへ。発生回転数を下げている点に注目。

画像: 1976年型では32psと3.25㎏-mにパワーアップしている。

1976年型では32psと3.25㎏-mにパワーアップしている。

画像: 1977年型は外装色の変更のみ。写真の1987年型では外装部品のいくつかとシリンダーらに手を加えたが主要諸元は不変。

1977年型は外装色の変更のみ。写真の1987年型では外装部品のいくつかとシリンダーらに手を加えたが主要諸元は不変。

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