初代発売から1年3カ月という超ショートスパンで、NSR250Rには2代目のMC18がリリースされる。フレームや足まわり、ディメンションを変更して安定性と素直さを高め、動力系にはコンピュータ制御のPGMキャブを加え吸気/点火/排気を総合電子制御化。トルク特性もより良化し、この“ハチハチ”はライバルを大きくリードしていく。

まとめ:webオートバイ編集部
▶▶▶写真はこちら|ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)

ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)解説

画像: HONDA NSR250(MC18前期) 1988年

HONDA
NSR250(MC18前期)
1988年

テラブルー/ロスホワイトのMC16を追加リリースしてからおよそ10カ月後の1988年1月19日、NSR250Rは全面刷新し、型式もMC18に変わる。フレームはファクトリーNSR250/市販レーサーRS250Rと基本的に同じ異型5角目の字断面材製アルミツインスパーに変更しキャスター角を立てる。スイングアームもワイドサイズの新作となった。

ホイールは3.00-17/4.00-18サイズへリヤを1インチワイド化、そのスポークもU字断面6本にと変わりフロントフォークもΦ41mmとさらに大径化した。前後カウルはより空力を意識した形状となって角型のヘッドライトは小型化した。乗車ポジションもややスパルタン傾向に変わっている。

また市販2輪車では初のコンピュータ制御式PGMキャブレターを新採用し、シリンダーとバルブ間の距離を詰めるなどによって充填効率を高めたRCバルブ-2やコンピュータ制御オイルポンプ、さらにPGM-CDI点火機構と、吸気/点火/排気を総合電子制御化する。

これらの進化、またコンピュータ(今使われているよりも初歩的ではあったが)が世の多くの産業や生活に導入され、電脳化などという言葉が流行したことを背景として、このMC18・NSR250Rでは自身のコンピュータ制御≒知能化をイメージした文言として“I am PROSPEC.”をキャッピコピーとした(prospecは可能性や展望という意味)。

なおNSシリンダーを持つエンジンはカセットミッションに専用オイルポンプを追加している。

このMC18は登場年度の1988年にちなんで“ハチハチ”とも呼ばれ、高まった性能、また1989年に運輸省(現・国土交通省)が国内の2・4輪車に施した180km/hリミッター装備を受ける前のモデルともあって、市場では“シリーズ最強”とさえ呼ばれることにもなった。

MCはホンダが1980年から250の各モデルに付けた型式で、750cc超はSC、750ccはRC、400ccはNC。続く数字が通算の型式となり、NSR250Rでは初代1986年型がMC16、この1988年型がMC18、つまり間に1モデルが入っていて、それはフルカバードボディとなった1987年型CBR250Rだった。

型式でなくCB750FZ~FCのような年式コードで呼ぶならば初代1986年型はNSR250RG、このMC16(1988年型)がNSR250RJ、続く1989年型はNSR250RKとなっている。

NSR250Rは1989年にもカウルやキャブレターなどに比較的大きめなモデルチェンジを行うがエンジンや車体の大物の基本は変わらないため型式はそのままのMC18。それゆえユーザー側は1988年型と1989年型の年式、またはMC18前期/後期という呼び方で区別し、それが一般的に認知された。

1988年3月にはマグネシウム合金製ホイールを世界で初めて量産車に採用し、その軽量性をより生かした「SP」(型式はMC18)をNSRに初めてタイプ追加した。こうしてNSR250Rはライバルに明確なリードを保つようになった。

ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)外観・フレーム解説

画像1: ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)外観・フレーム解説

2代目NSR250RとなるMC18(NSR250RJ)は1988年1月19日発売型で、3本のラインが車体後部に駆け上がるグラフィックや赤×白、青×白の色使いの基本などはMC16に通じる。

塗色名「ファイティングレッド×ロスホワイト」、「テラブルー×ロスホワイト」もMC16に同じだが、MC16で色ごとに一部異なった塗り分けパターンはMC18では両色で共通化され、同パターンでの色違いという設定になっている。

画像1: ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)伝説の名機“ハチハチ”詳細解説【ホンダNSR伝】
画像2: ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)伝説の名機“ハチハチ”詳細解説【ホンダNSR伝】

画像2: ホンダ「NSR250R(MC18前期)」(1988)外観・フレーム解説

Vツインエンジンを搭載する横幅がスリムなアルミツインスパーフレームは、ヘッドパイプと左右スイングアームピボットプレートを直線的に結ぶ構造を先代MC16と同じくするが、MC16から継承した目の字断面の左右メインレールの断面形状を、MC16の縦長の長方形からMC18では変則5角形に変更している。

これはメインレールの上側、車体の外側となる部分の角を落とすことで縦方向の剛性向上を狙ったもので、当時のワークスNSRやRC30(VFR750R)などと同じだ。

丸パイプとプレス板を組み合わせたシートレールを左右2本ずつのボルトでフレームに締結するのはMC16から変わらず。スイングアームは新作で、押し出し材の左右アームをより太くして剛性を上げている。全長/全幅/全高はそれぞれ1985/640/1105mmで、MC16より50mm短く、65mm狭くなってコンパクト化したが高さは同じ。

ホイールベースは5mm短い1355mmに、キャスター角は26度から24度に立てられ、トレールは103mmから90mmへと減少。シート高は+20mm増の770mmで、乾燥重量は+2kgの127kgを公称した。

This article is a sponsored article by
''.