文:丸山淳大 写真:関野 温 まとめ:オートバイ編集部
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丸山淳大プロフィール
二輪用品店メカ→二輪メンテ専門誌の編集を経て雑誌休刊のため望まぬ形で絶望の中年フリーランスに。バイクは乗るよりいじる派で、本筋とは違う細部ばかりに目がいく偏執タイプ。自分が二輪免許を取った頃の1990年代のバイクが未だに好み。愛車はキャブ最終VMAX、ヤマハZippy
×3台、再生産前vespa V50Sなどだが総じて不動。
帰ってきた目利きのマル。「重箱の隅つつき系」漫言放語
バイクブーム再興の起爆剤になると期待!
1969年の発売に向けて量産車初の4気筒車を開発していたカワサキは、1968年のモーターショーにおいてホンダが先んじて発表したCB750プロトタイプを受けて発売を延期。CB750を徹底研究し、当初の予定から3年遅らせて「Z1」を誕生させた経緯がある。
王と長嶋、猪木と馬場、セナとプロスト、ミッチーとサッチー…。どの世界も注目を集めるライバルの存在がシーンを盛り上げてきた。そしてバイク界の永遠のライバルこそがZとCBである。この二台が令和の時代に揃ったのだからこれは事件だ。
ユーザーはもちろん、カスタムパーツメーカーも盛り上がっており、この流れでCB1100RやGPZ900Rなんかの復活も…と妄想も膨らむ。
さらに考えてみると、空冷の旧車を買って17インチハイグリップタイヤのカスタムを造るとなると、Z1なら一千万にも迫るだろう。それに比べりゃ2台はリーズナブルだし、故障や補修部品の心配からも解放される。超アリな選択なのは間違いない。
斜に構えたスイングアームがメンテで気になる…
CB1000Fのスイングアームは左右非対称で右側の傾きが大きく、レーシングスタンドをかけるとズルズル前方に滑りそうに見える。かといって後端の平らな部分だとアクスルを緩めるときに邪魔になりそう。フックボルトの座が用意されているとうれしい。
Z900RSのスイングアームは傾きが穏やかで、フックボルトも使えるので、スタンドが使いやすそうだ。

CB1000F

Z900RS
ネオクラたらしめる腰(下)の低さ
大きく異なるのが、エンジン腰下。スーパースポーツ由来のCB1000Fはエンジン前後長をコンパクト化させるため、クラッチ軸(メインシャフト)が上側に位置しているし、バンク角を増すための三角形のオイルパンも非常にSS的。レトロの皮をかぶっても走りの優秀さがにじみ出る。

CB1000F

Z900RS
一方のZ900RSはクランク、メイン、カウンターシャフトの3軸が水平に近く並んだレイアウトで、旧車っぽさを思わせる。いかつい見た目で腰(下)が低い逆に怖いタイプ?
いずれ純正マフラーの価値が高くなる?
2台のエンジンをさらに観察してみると、Z900RSの方があきらかにエキパイが太かった。これはポリッシュ仕上げのエキパイに焼け色が付かないように二重管構造になっているのが理由のようだ。いわば昔のクロームメッキ仕上げの純正マフラーと同じ構造だ。

どちらのマフラーもデザインや音質も良いし、手間がかかった造りだが、交換されてしまうことが多いだろう。数十年後純正マフラーがプレミア高値で取引される未来が見える。

CB1000FのサイレンサーエンドはZ900RSよりも50mm程度直径が絞られていた。より低速トルクの向上を狙っているのかもしれない。
中年の記憶にキラメクあれもこれも復活期待!
アジアを中心に元気な海外新興二輪メーカーが斬新なニューモデルを矢継早にリリースしてくる激動時代。それを迎え撃つ国産メーカーには“実家の太さ”に勝ち筋ありと見たり。
過去を振り返れば名車のオンパレードでネオクラのモチーフには事欠かない。かじればかじるほど味が出る親のすね。オジライダー的にももっと名車の復活が見たい!

いつまでも変わらぬ味と香りで続くのマジ感謝!
ハヤブサは生誕28周年、GSX-R750は誕生40周年。キープコンセプトで現役であり続ける二台には存在だけでマジ感謝。AIで最適設計ができる時代かもしれないが、ロングセラーにはデザインやエンジン、車体まで今どうしてこうなっているかの進化の理由がある。つぎ足しつぎ足し秘伝のたれの方がなんか信用できるし、絶対うまいはず!

