今回選んだ3台は奇しくも全てがフルカウルとなった「JBOTY2026・ベスト3」。その高いパフォーマンスは魅力だが、今の時代のスポーツバイクの楽しみ方は、操った際のレスポンスの良さと、そのときの振る舞いにある。フルカウルに誘われるように峠へと足を運んだ。

まとめ:オートバイ編集部
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小川 勤プロフィール

1974年東京生まれ。1996年に出版社に入社。2013年からは様々なバイク誌の編集長を担当し、2020年に退社。一時期はイベントレースにも積極的で、鈴鹿4耐、もて耐、菅生6耐などにも参戦してきた。1990年代後半以降に登場したほぼ全てのスーパースポーツに試乗経験あり。

現在はフリーランスとしてジャーナリストやインストラクターとして活動。近年はツーリング寄りのバイクへの気運が高まっているものの、やはりピュアスポーツも大好き。

小川 勤CHOICE① スズキ「GSX-R1000R」

小川 勤の“ココに惚れた!”ポイント

・欲しい機能をすぐに呼び出せるシンプルで使いやすい電子制御

・スズキらしさに溢れるエンジンは執念とも呼べるこだわりで熟成

・1000ccの大排気量を感じさせないフィット感の高いポジション

画像: SUZUKI GSX-R1000R

SUZUKI
GSX-R1000R

どこまでも真面目に仕上げるスズキらしさに溢れる執念の復活

誕生から8年も経過していれば、その存在に新鮮さはないのが普通だ。しかし、新型GSX-R1000Rに跨った瞬間に「やっぱり、いいな」と思った。走り出した瞬間に「やっぱり、好きだな」と思った。

『その走りは、とても美しい―』。筆者は8年前にフルモデルチェンジした2017年モデルのGSX-R1000Rに試乗した際に、そう書いた。それだけでなく、そのライダーに寄り添う高性能を手放しで称賛した。

結論から言うと、8年経ってもその走りは美しかった。そして8年前に感じたことは何ひとつ間違っていなかった。

さらに言うと、GSX-Rは今の時代にこそマッチするとさえ思う。それは、スーパースポーツはレース性能を求めるほどに、見えにくくなっていくものがあるからだ。例えばハードなサスペンションや腰高な姿勢は、一般のライダーにとって難しさを生む要因になる。スーパースポーツのターゲットはメーカーによって異なり、そこに正解はないから開発の方向はとても難しい。

一方で、GSX-Rは、そんな尖り続ける最新スーパースポーツに散々触れてきた感性で乗っても古さを感じない。むしろ走りの『密度の濃さ』は、従来モデルよりも確実に高まっている。実は当初は他のバイクを1位に選ぶ予定だった。しかし、実際に試乗して一発でやられてしまった。

お帰りなさい、GSX-R1000R。これからも一緒に走れる喜びを大切にしたい。


腰高感がなく足つきに優れるポジションはツーリングも快適

「跨った瞬間にいいな」と思うのは、バイクからの威圧感がなく、車体を起こした瞬間に重心バランスが良いことが伝わってくるから。フロントカウルも幅狭で視界もコンパクトだ

画像1: 小川 勤CHOICE① スズキ「GSX-R1000R」

数多くのパーツを変更し速さと耐久性を向上

パワーは従来モデルから7PS下がったが、最高速までの到達速度を短縮。ピストンやカムシャフトなどを変更し、クランクシャフトも強化。スロットルボディも大径化している。

画像2: 小川 勤CHOICE① スズキ「GSX-R1000R」

路面やタイヤの状況に合わせセットしやすい電子制御

ロールトルクコントロールなどの新機能を追加し、より緻密になった電子制御。複雑さはなく、3つのパワーモードと10段階のトラクションコントロールから好みを探しやすい。

画像3: 小川 勤CHOICE① スズキ「GSX-R1000R」

ライディングポジション・足つき性

シート高:825mm
ライダーの身長・体重:165cm・68kg

ライダーとのタッチポイントを大切したポジション。タンクが短く、ハンドルを近くに感じることができるのもポイント。リッタースーパースポーツの中ではシート高が低く、さらにタンク後端とシート前端が絞り込まれているため、足つきもよい。

画像1: ライディングポジション・足つき性

スズキ「GSX-R1000R」主なスペック・燃費・製造国・価格

全長×全幅×全高2075×705×1145mm
ホイールベース1420mm
最低地上高130mm
シート高825mm
車両重量203kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量999cc
ボア×ストローク76.0×55.1mm
圧縮比13.8
最高出力140kW(190PS)/13200rpm
最大トルク108N・m(11.0kgf・m)/11000rpm
燃料タンク容量16L(無鉛プレミアムガソリン指定/E10ガソリン対応)
変速機形式常時噛合式6段リターン
ブレーキ形式(前・後)油圧式ダブルディスク・油圧式ディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C(58W)・190/55ZR17M/C(75W)
乗車定員2名
燃料消費率(WMTCモード値)14.7km/L(クラス3、サブクラス3-2)<1名乗車時>
製造地日本
税込価格234万6000円

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