文:ノア セレン 写真:南 孝幸
▶▶▶写真はこちら|ホンダ「CBR400R E-Clutch」(21枚)
ホンダ「CBR400R E-Clutch」インプレ(ノア セレン)

HONDA
CBR400R E-Clutch
2026年モデル
総排気量:399cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:785mm
車両重量:195kg
価格:99万9900円(マットバリスティックブラックメタリック)/108万9000円(グランプリレッド)
発売:2026年5月21日
クラッチを使わない自由と、使う自由
レブル250にも搭載されたことで急速に普及しつつあるホンダのEクラッチシステム。CB750ホーネットやトランザルプ750にも展開され話題となっているが、このCBRでは400ccクラスにも初採用となり、当初のプレミアムな存在から、より多くの排気量帯をカバーすることで広く一般化された印象だ。
システムの仕組みは実に欲張りである。「クラッチ操作は省略したい」派と、「いやいやクラッチ操作こそが醍醐味だ」派の橋渡しをしてくれるのがEクラッチだ。
システムに任せたいときはクラッチ操作不要、操作したいときは思いのままに扱えば自動的にマニュアルモードへ移行。さらに、しばらく操作を行わなければ再びEクラッチ制御へと復帰する。

シフト操作自体はライダーが担うため「オートマチック」ではないが、クラッチ操作については幅広い志向に対応。その結果、新型CBR400RはEクラッチ仕様のみのラインアップとなっている。
Eクラッチの存在を抜きにしても、CBR400Rは魅力的なモデルだ。CBRシリーズは250、600、1000の「RR」兄弟が頂点のスポーツモデルであるのに対し、この400と650は「R」を冠し、かつての「F」コンセプトに近い、公道での楽しさと汎用性を兼ね備えたバランス型スポーツバイクである。
特筆すべきはシート高の低さだ。Eクラッチユニットが車体右側に追加されても足つき性は良好で、低重心な車体はビギナーにも安心感を与える。ハンドル位置も絶妙で、長距離でも疲れにくいだけでなく、ライダーの自然な操舵を妨げることがない。バイク本来の運動性能を引き出しやすいのだ。

ワインディングでは、素直なハンドリングと扱いやすいブレーキ性能によりスポーツマインドが刺激される。スリムなタンクをホールドし車体と一体となってコーナーを駆け抜ける感覚は、軽快なツインならではのもの。ペースを上げてもバンクセンサーを擦ることはなく、十分なバンク角を備えている。
一方でペースが上がるとリアがやや落ち着きを欠く場面もある。標準設定では5段階中2となっているリアサスペンションのプリロードを3または4に調整すれば、車体姿勢がより安定し、「RR」に近いスポーツ性も引き出せるだろう。軽く手を入れるだけで、サーキット走行も楽しめそうだ。

筆者自身はクラッチ操作を苦にしないため、Eクラッチをオフにして走る場面も多かった。しかし、それを“宝の持ち腐れ”と考える必要はない。このように自由に使い分けられる点こそ、従来のクラッチレスシステムとの大きな違いだ。あらゆるライダーを受け入れる、実にホンダらしいアプローチといえる。
ホンダ「CBR400R E-Clutch」カラー・人気投票

グランプリレッド

マットバリスティックブラックメタリック
【アンケート】あなたはどちらのカラーが好きですか?
お好きなカラーをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
ご投票ありがとうございました。
ホンダ「CBR400R E-Clutch」ライディングポジション・足つき性
シート高:785mm
ライダーの身長・体重:185cm・75kg
シート高は低いが意外とバンク角があるため、ライダーの体格によっては膝の曲がりは強めになる。長身の筆者にとってはコンパクトな車体だが、窮屈さがなかったのは好印象。足つき性は良好だ。




